その33
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ガトー配下に収まっていた霧隠れの抜け忍達との戦闘が、一応の終結を見せ。
ガトーカンパニーの謎の壊滅という結果によって、波の国の緊迫した状況は終了した。
依頼人暗殺の危険は失せ、後は、波の国と火の国を繋ぐ巨大な橋の完成を待つばかりとなったある日。
サスケはとうとう感じていたものを問い質そうと思い立った。
サクラにも、カカシにも、ツナミさんやタズナさん、はてはイナリにまで口を揃えて、ナルトに何をしたのかと、問いかけ続けられては動かざるを得ない。
口を揃えて、怒らせたなら、早く怒りを解いた方が良いとまで言われ、タズナの親爺などには、好きな女をあんなに怒らせるなんざ、男としてまだまだ子供でひよっこだとまで言われて、女の扱い方と接し方について、一家言ぶたれて、盛大に笑われ、からかわれもした。
タズナの親爺が依頼人である事を、サスケが心底呪ったのはそれが初めてだ。
なるほど、ムカつく。
ナルトの反発も然もありなん。
別にサスケはナルトを特別な女として見ている訳でも、惚れたという意味での好きでもないが、そこまで言われれば、サスケの男としての沽券に拘わる。
動かざるを得なかった。
どうせ、サスケにとっては、下らない事が原因なのだ。
理由が見えないが、ナルトを怒らせたのはサスケだろうと、サスケにも分かってはいる。
だが、サスケがナルトの機嫌を取ってやらねばならないのは面倒だという気持ちの方が、サスケは強かった。
依頼人達の暮らす街の中心から外れた、ガトー達が占拠していたという船着き場に程近い、堤防の近くでそれを目撃するまでは。
「あはははは!何それ!そんな事、本当に言ったの?」
「そうさ!そんでな、いくらなんでもそりゃあねえだろうって言ってやったのさ!」
「うんうん!それで?」
長期に渡る任務故に、持ち回りで一人ずつ定期的に休暇を与えられ、今日の昼頃から街に出ているという聞き覚えのある声に、サスケはそちらに目をやり、思わず自分の目を疑った。
そこには、別人のような姿をしたナルトが、自分達より5、6歳は歳上だろうこの辺りの一般人の男相手に、きらきらと目を輝かせて、滅多に浮かべない心からの楽しげな笑みを見せている姿があった。
驚いた事に、ナルトは髪を二つに結い上げ、この辺りの娘達が纏う衣装を身に付けている。
一目で女と分かる姿のナルトが、楽しげに自分の話を聞いている事に、相手の男も満更ではなさそうだった。
サスケも一瞬、目を疑った。
こうして端から見ると、ナルトは大分、大人びている。
顔立ちはむしろ幼く、身長もあまり大きい方では無いが、身体付きが同年代の女子達とは、一線を画していた。
女である事を隠す事を止め、こうして相応の姿に戻ったナルトは、15、6と間違われても仕方ないとサスケも思った。
事実、ナルトと一種にいる男の視線は、
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