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学校のお庭番
第三章
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「このまま働いていきたいな」
「いいお仕事みたいで何よりよ」
「全くだな」
 笑顔で話してだ、そしてだった。この日は妻が作ってくれた夕食を食べ風呂に入ってじっくり寝てだった。次の日に備えて英気を養った。 
 諸星は用務員の仕事に励んでいった、日々学校の中を巡って色々な雑用をしていった。その中でだた。
 色々と見るものがあった、運動部の後輩へのシゴキや女の子同士のいじめ、寮でのこと等がである。そうした話をふと聞いてだった。
 諸星は理事長に言われたことを思い出してそうしてだった。
 理事長に連絡をして自分が見たものを話した、すると理事長はすぐに言った。
「そうしたことをです」
「理事長としてはですか」
「聞きたくて」
 それでというのだ。
「以前声をかけさせてもらいました」
「そうだったんですか」
「悪事は堂々と行われるか」
 理事長は言った。
「そうではないですね」
「隠れて行われますね」
「若しもです」
 理事長はこうも言った。
「教師の生徒への虐待等が学校の中で堂々と行われそれを誰も注意しないなら」
「その方がおかしいですね」
「そんな世界は確実に腐敗しています」
 間違いなくとだ、理事長は言い切った。
「虐待は明らかに不正です」
「その不正が堂々と行われているのなら」
「そしてそれを誰も止めないのなら」
「もうですね」
「それは確実な腐敗です」
 そう言わざるを得ない状況だというのだ。
「私はそうした学校は問題だと考えています」
「それはヤクザの社会ですね」
 諸星もこう言い切った。
「暴力が普通にまかり通るなら」
「暴力教師は不要です」
「その通りですね」
「関西ではそうした教師が多い様ですが」
 日教組、日本教職員組合の存在が大きいという。北朝鮮の教育を理想と言ったトップがいてこの国と懇意であるこの組織は極左的色彩が極めて強く教職員の不正を徹底的に隠蔽若しくは無視していると言われている。
「当校ではです」
「絶対にですか」
「許しません、一人の教師の暴力を許せば」
 情なぞ出してだ。
「百人の生徒が苦しみます」
「ヤクザと変わらないですからね」
「はい、それは生徒間のいじめやしごきも同じです」
「そういうことを許していると」
「学校は腐敗します」
「だからですね」
「若し諸星さんが見られれば」
 そうしたことをというのだ。
「その都度です」
「今の様にですか」
「連絡して頂ければ」
 それでというのだ。
「有り難いです」
「学校の為にですね」
「はい、実はです」
「実はといいますと」
「用務員の方は学園の裏、隅から隅まで見てくれます」
 仕事、学校内の雑用を行ってだ。
「そうしてです」
「そのうえで、ですか」
「色々なものを見
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