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ソードアート・オンライン クリスマス・ウェイ
攻略準備(2)
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くらい、どうってことないですよ」
「うん、いまリーファが良いこと言った」

 リズが手をリーファに差し出す。そのまま格好良くぱしんっ。リーファと手のひらを打ち付ける。
 空気のはじける小気味のいい音に、アスナはほんの少し胸を軽くした。

「まったくこういうフォローをしてほしかったのに、あの朴念仁」

 と、リズベットは最後に小さくつぶやいた。
 誰に向かってのつぶやきなのかは簡単に想像がついた。
 アスナはちらっと、件の人物――キリトを目線で探した。
 いた。
 キリトはアスナ達のいる壁際からわずかに離れた場所で、ダメージディーラーの剣士となにやら話し合っている。アスナも顔をしっているSAOからのコンバートプレイヤーだ。
 会話の内容までは聞き取れないが、真剣な表情だった。

「あ。あいつ、あんなところにいた……。まあ、あいつもあいつで思うところはあるんじゃない? なんたって懐かしの我が家なんでしょ?」
「んー、どうかなー。正直どんな風に喜ぶのか、わかんないんだよねー。キリトくんの場合」

 頭のなかで何度かシミュレートしたものの、どうもうまくいかなかった。
 手をとってくれて一緒に喜んでくれるかもしれないが、もう少し違うものになる予感がある。
 そもそもキリトが「そのとき、どんな行動をとるか」を予想するのはかなり難しい。
 ほんの二週間前|《ガンゲイル・オンライン》の《BoB》にキリトが参戦した際、十分に彼のプレイスタイルを熟知しているはずのアスナ達でさえ、彼がどのように勝ち残るかで意見が割れてしまったのだ。SAO第一層からの付き合いであるアスナでさえ、いまだにキリトの行動には肝をぬかれて驚く事が多い。良い事、悪い事、ひっくるめ。

「ねえ、リズ……」

 腹部をまわるリズの腕に手を這わせながら、アスナは呟いた。

「リズ……リンダースが解放されたらまたあそこでお店やってね。今度はわたしたちが手伝うから。リズが嫌だって言っても、絶対に手伝うから……!」
「……さっきキリトにも同じことを言われた」
「え?」
「まったく、こんなときにまでいちゃつかなくても……」

 リズはどこか疲れたような、呆れたような表情でため息をついた。

「まあ、いいか。さて、準備準備っと」

 話題が変わるやいなや、リズベットはアスナからぱっと離れた。そのまま背をむけてごそごそと準備をしはじめる。
 アスナは思わず頬を緩めてしまった。
 リズベットの獲物の戦槌は彼女の腰のスリングに引っかかっているし、腰のポーチにはポーションが満載だ。照れ隠しにしては隠れる穴が少々、大きすぎる。


――伊達に親友やってるわけじゃないよ。
――ありがと、リズ。

 照れ屋の親友に心の中で感謝していると、

「よ
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