ダーマ
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<バハラタ>
取り敢えず宿を確保したアルル達は、荷物を置き町へ繰り出した。
この町に来て直ぐに黒胡椒を探し、直後に誘拐騒ぎに巻き込まれた為、装備品等を買い揃えていないのだ。
携行食などの必需品を買い、一行は武器と防具屋へと向かう。
アルル達6人が、さして広くない店内を物色するが、目新しい物は見つからない…
「この町は黒胡椒以外、碌な物が無いな!」
皆が思った事だが、あえて口に出さなかった事をリュカが大声で言う!
「おい、にぃちゃん!聞き捨てならねーな!!この町は黒胡椒だけで成り立っている訳じゃねーぞ!」
店主の男が乱暴な口調でリュカに言い返す。
「へー………何処が?」
「ふん!店先に置いてないだけで、1点物のすげぇアイテムだってあるんだよ!」
リュカの態度に憤慨する店主…どうやら本日の被害者は彼の様だ。
「へ〜……そんな物、何処にあんだよ!?」
「おう!見せてやろうじゃねぇーか!見て驚くなよ!!」
「うん、分かった。驚かないよ。早くして!」
「くっそっ!待ってろ!!」
額に血管を浮き上がらせた店主が戻って来たのは、3分程経ってからだ…
店主の手には少し小さめの盾が一つ…
「見ろ!これが当店で1つしかない盾『魔法の盾』だ!世界でもそれ程出回ってはいないアイテムなんだぞ!」
「こんな小さい盾が役に立つのかよ…」
「ふん!何も知らないからそんな事言うんだ!この盾を装備しておけば、敵から受ける魔法のダメージを軽減する事が出来るんだ!」
「へー…避けた方が早くね?」
「分かってねぇーなー!前衛で戦う戦士系のヤツには、避ける事は簡単だろうが、後衛の魔法使い系には、敵の攻撃や魔法を避けるのは難しいんだ!」
「え!?つまり、その盾は魔法使いでも、装備できるって事!?」
店主の自慢に近い商品説明を聞き、ウルフが瞳を輝かせ食いついた。
「あたぼうよ!魔法使いが装備できるからこそ、『魔法の盾』なんて名が付いてるんだ!」
「お、おじさん!その盾は幾らですか!?」
「う〜ん…本当は5000ゴールドくらいはするんだが…お前さんみたいな、若くて将来有望な魔法使いに使ってもらいたいから、3000ゴールドで売ってやるよ!」
「じゃ、じゃぁそのた「高い!いらん!!」
購入希望のウルフの言葉を遮り、リュカが勝手に拒絶する!
「ちょ、リュカさん!勝手に…」
「うるさい!ウルフは黙ってろ!!」
「おい、にぃちゃん!5000が3000になるのに高いわけないだろ!」
「5000が3000になるのが高いんじゃなくて、その盾に3000もの価値が無いから高いんだ!考えてみろ…後衛の魔法使いが攻撃を受ける様なパーティーではダメだ!前衛が全力で後衛を守る様に戦うのが、正しいパーティー戦闘だ!」
「うぐっ
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