第7章:神界大戦
第228話「潰えた導き」
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も対応出来るように、一度態勢を整える必要があった。
「………なるほど、概ね上手く行っているようですね」
しばらくして、イリスは収集した情報を纏めていた。
「“英雄”、“勇者”、“救世主”……様々な“逆転の一手”足り得る“性質”を持つ者は最低でも抑え込んでいる……と。無力化も時間の問題と言う訳ですね」
神界のイリスと敵対している神も、もちろん戦っている。
ディータだけでなく、様々な神が手を組んで徒党を組み、戦っていた。
しかし、善神だけでなく悪神もいる神界で、イリスの復活は封印を見守っていたサフィアによって無差別に知らされた。
その時、悪神がイリスに便乗したため、神界は大混乱に陥った。
結果、イリスに対抗する勢力は散り散りになり、イリスに便乗する悪神が対抗勢力を後ろから刺すなどをして、徐々に追い詰められていた。
「ですが、油断は禁物です。私の分霊も派遣しますので、確実に潰すまで決して目を離さないように。絶対に逃げられてはなりませんよ」
逆転される可能性がある“性質”。
その“性質”を持つ神相手に、イリスは油断しない。
逃走される事すら、後に逆転されるかもしれないと断じ、逃がさないように指示を出して、確実に潰しにかかる。
「尤も、彼よりは断然マシです。……如何に英雄、勇者、救世主であろうと……負けない訳ではありませんから」
例え主人公だとしても、その主人公が敗北しない訳ではない。
同じように、その類の“性質”を持とうとも、負ける可能性はある。
それこそ、“可能性”に干渉しない限りは。
「……さて、“壁”を破るために準備を始めましょう。これより、彼の大切な者を壊しに行きます。……そのついでに、その世界の“壁”を壊してしまいましょう」
そう宣言すると共に、イリスの眼前にエネルギーが集まっていく。
それは、“世界”と言う境界を破壊するための力。
地球に逃げ帰った緋雪達を、さらに絶望へ叩き落とすための力だ。
「……さぁ、逃げられませんよ?覚悟してください」
―――既に、絶望へと王手は掛けられている……
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