第7章:神界大戦
第228話「潰えた導き」
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《・》いないあいつらが耐えられる程、お前の“闇”は弱くない……!」
「………」
「それに……神が分霊を持っているのは、当たり前だ。お前は、それを使って、他の神々も身動きが取れないようにしているだろう……?」
重圧に押し潰されないように、優輝は耐えながらイリスの問いに答える。
そう。優輝は分かっていたのだ。“イリスが弱かった事”を。
「………あは♪」
その答えを聞いて、イリスは笑みを浮かべた。
「ええ。ええ!よくわかってますね!そうですよ!その通りです!嬉しい、嬉しいですよ!貴方がそこまで私を理解してくれてるなんて!」
「……チッ、嫌でも分かるっての……!」
嬉しそうに言うイリスに、優輝は苦虫を噛み潰したような顔をする。
「あの時のお前は、あんなに弱くなかったからな」
「………ふふ……思い出してくれたんですね……ずっと、ずっと人間の記憶しかないと思っていましたが………そうですかぁ……思い出してくれたんですねぇ……」
「っづ……!?ぐ、ぉぉ……!」
さらに重くなる。しかし、完全に動けない訳ではない。
これは“性質”によって縫い付けられている訳ではない。
優輝が人のままであるが故に、“闇”の力に気圧されているだけに過ぎない。
「さぁ、今こそ貴方の輝きを染める時です。記憶がないままであれば、少し不満が残る所でしたが……思い出してくれたのなら嬉しいです。……今度こそ、貴方を闇に染められるのですから……!」
身動きが取れない優輝の傍へ行き、妖艶な笑みを浮かべながらイリスは優輝の顎に手を添える。まるで、愛する者を愛でるかのように。
「ッ……!」
「あら」
刹那、“意志”によって優輝が攻撃を繰り出す。
理力によって構成された剣が、イリスの首を刎ね飛ばそうとして……
「いいですねぇ……なおも諦めないその輝き。本当に、いいです」
「ぐっ……!」
闇色の理力を纏った片手に、軽々と受け止められていた。
まるで子供が振り回すおもちゃの剣を受け止めたように、いとも容易く。
「ここからどう窮地を脱しますか?貴方の“可能性”を魅せてください……!さぁ、早く、早く……!さぁ、さぁ、さぁ!」
「っづぁ……ぁあっ!!」
優輝の姿が掻き消える。
神界において会得した瞬間移動で、拘束から脱したのだ。
「そこですね」
「っご!?ぅ、ぐっ……!」
直後、スライムのような“闇”で優輝は地面に叩きつけられた。
イリスは瞬
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