暁 〜小説投稿サイト〜
英雄伝説〜灰の騎士の成り上がり〜
第57話
[1/10]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
〜隠れ里エリン・ロゼのアトリエ〜


「…………その零の御子――――――”キーア”さんですが、”零の御子”の事を知った皆さんなら恐らくご存知だと思いますが”零の御子”は”クロイス家”が作り上げた人造人間(ホムンクルス)なのですが…………目覚めた当初は記憶もなく、肉体年齢、精神年齢共に10歳児くらいの女の子だったのです。」
「じゅ、10歳の女の子!?”零の御子”ってそんなに幼い子供なんですか!?」
ローゼリアの疑問に答えたトマスの答えを聞いたアリサは驚きのあまり声を上げ
「ええ、そう聞いているわ。そして”零の御子”――――――”キーア”は”クロイス家”の手配によって、当時のクロスベル最大のマフィア――――――”ルバーチェ商会”が毎年行っていた競売会――――――”黒の競売会(シュバルツオークション)”の目玉品とすり替えられたそうなんだけど…………その時に招待客に扮して”黒の競売会”の潜入捜査を行っていた”特務支援課”が彼女を見つけた事で彼女を競売――――――人身売買させない為に彼女を連れての脱出行動を開始して、脱出の際に襲い掛かってきたルバーチェの構成員達を撃退しながらクロスベルに帰還し、帰還後は彼女を特務支援課で保護したそうなのよ。保護後のキーアは特務支援課の面々にすぐになついたし、特務支援課の面々もキーアとの仲を深めながら大切に育てていたそうだから、多分”キーアにとって特務支援課は家族”だったのじゃないかしら?」
「で、特務支援課――――――ロイドお兄さん達の元で育てられているキーアにとって”クロスベルは自分にとっての故郷”にもなったから、当然の如くクロスベルに住んでいる様々な人々とも仲良くなったわ。――――――ここまで知れば、”並行世界のキーア”が因果律を変えた理由も大体”察する”事ができるでしょう?」
「それは…………」
「間違いなく家族と故郷を守る為だろうな…………」
「ま、記憶がない10歳のガキなんだから、ギリアスの野郎や”黄昏”のせいで”特務支援課”とやらやクロスベルも巻き込まれるだろうから、連中や故郷を守る為に因果律を変える事にも躊躇いが無かったんだろうな。」
「最もその幼い判断によって、エレボニアは正しい歴史と比べて既に多くの犠牲者を出したと言っても過言ではないがな。」
アリサの言葉に答えたサラの後に説明を続けたレンの問いかけにラウラは答えを濁し、マキアスは複雑そうな表情で呟き、クロウは静かな表情で呟き、ユーシスは呆れた表情で呟いた。

「フフ…………盟主(グランドマスター)や私とアリアンロードを除いた”蛇の使徒”達が討たれた事、そしてアリアンロードの離反も間違いなく”並行世界の零の御子”によるものでしょうね…………覚醒した”零の御子”はある意味”神”に等しい存在だったから、結社が存在していたら今後も実行される
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ