第57話
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ファス・アルバレアについての”真相”を知っているのはルーファス・アルバレア本人か、もしくは”鉄血宰相”なら知っているかもしれないわね。」
「…………アルバレア公爵家にとって…………そして自分にとっても貴重な話を聞かせて頂いたこと、心より感謝いたします、レン皇女殿下。」
「ユーシス…………」
クロウの疑問に対して興味なさげな様子でレンが答えると複雑そうな表情を浮かべていたユーシスは表情を引き締めてレンを見つめて頭を深く下げた感謝の言葉を述べ、ユーシスの様子をガイウスは心配そうな表情で見守っていた。
「ああ、そういえばそのルーファス・アルバレアの件でユーシスお兄さんに渡す物があったのを忘れていたのを思い出したから今それを渡すわ。」
「兄上の件でレン皇女殿下が自分にですか………?」
その時ある事を思い出したレンの言葉を聞いたユーシスが眉を顰めるとレンは指を鳴らして異空間から一本の剣を取り出した。
「い、異空間収納の魔術…………!それも無詠唱で発動させるなんて…………!?」
「フフ、”殲滅天使”はあらゆる”才”に長けている話は知っているけど、まさか魔術の”才”にも長けていたとはね。」
レンが使った魔術にエマは驚き、クロチルダは興味ありげな様子でレンを見つめていた。
「その剣は確かルーファス卿の得物であった…………」
「名前は確か”聖剣イシュナード”だったかしら?何でもアルバレア公爵家に伝わる兄弟剣の片割れだそうだわよね?」
「え、ええ。ですが何故その剣をレン皇女殿下が…………?クロスベルの迎撃戦で兄上が戦死した際に、メンフィル・クロスベル連合によって回収されてしまったものだと思っていたのですが…………」
レンが取り出して宙に浮かせた剣に見覚えがあったラウラが目を丸くしている中、レンはユーシスに確認し、確認されたユーシスは困惑の表情で答えた。
「エリゼお姉さんから、レンがユーシスお兄さんに会う事があればその剣をユーシスお兄さんに返してあげて欲しいって頼まれていたのよ。ま、要するに”形見分け”ね。」
「ええっ!?エリゼさんが!?」
「何故エリゼ君がルーファス卿の剣をユーシス君に返すように手配したんですか?内戦や今回の戦争の件を考えると、エリゼ君はエレボニア帝国にもそうですが、アルバレア公爵家に対しても相当な怒りを抱いていると思われるのですが…………」
レンが答えた意外な答えにアリサは驚き、アンゼリカは不思議そうな表情で訊ねた。
「確かにエリゼお姉さんは内戦の件でアルバレア公爵家に対しても相当な”怒り”を抱いているけど、内戦の件とは無関係で貴族連合軍と敵対してリィンお兄さんと一緒に”紅き翼”の一員として活動していたユーシスお兄さん個人に対してまで怒りを抱く事は”理不尽”だと判断するくらいの理性はあるし、ましてやユーシスお兄さ
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