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第百二十七話 決戦に向けて準備です。その2
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なたも?」
「閣下、失礼します。」
二人の話は中断された。入ってきた士官が、数隻の民間船を拿捕したことを伝えた。臨検時の、積み荷、乗組員の構成、目的地を士官は報告する。残念ながら、民間船の乗員は激しい抵抗を見せたため、数人を除き、殺してしまったということである。ミッターマイヤーが顔をしかめるのをティアナは見逃さなかった。
「待って」
ティアナが制する。今の報告の中に気になる箇所があった。
「・・・・目的地が、ヴァーミリオン?」
「はい。民間船の目的地はヴァーミリオン星域であると航路設定データにはありました。」
「どういうこと?ヴァーミリオン星域は双方の戦闘予定宙域よ。自由惑星同盟に在籍する船舶なら知っていてもおかしくはない・・・・知らない?」
「情報の遅れ、というべきではないか。あくまでもヴァーミリオン星域の戦場を設定したのは我々だ。」
ミッターマイヤーが言う。
「けれど・・・・」
そう言われればそうなのだが、何かが引っかかる。
「積み荷は?何だと言っていたの?」
「お待ちください。積み荷は・・・・メルトイオン水素、精製前の状態です」
なっ!?とティアナは声を上げた。メルトイオン水素は燃料などに加工される素材である。言い換えればその素材には莫大なエネルギーが含まれている。しかし、それ自体は不安定であり、通常は精製されてから運ばれることが多かった。
「それを、目いっぱい搭載していたの?」
「はい。信じられませんが」
「・・・・・・・・」
ヴァーミリオン、メルトイオン水素、そして民間船、シャロン。これらのキーワードがティアナの中で一本の線となった。
「ミッターマイヤー提督」
「?」
「首都星ハイネセンへの侵攻を至急中止し、ヴァーミリオン星域に向かうわ」
「?フロイレイン・ティアナ。突然どうしたというのだ?首都星ハイネセン攻略はローエングラム公の御命令である。それを中止してヴァーミリオン星域に向かう理由を説明してもらいたい」
「シャロン教官・・・・シャロンはヴァーミリオン星域に罠を仕掛けたのよ。必ず自由惑星同盟と帝国との最終決戦はヴァーミリオン星域になるように誘導していたのよ、今までの戦いは全部その布石だったのだわ」
「・・・・・・・」
「民間船、メルトイオン水素、この二つが何故ヴァーミリオン星域に向かおうとしているか、ミッターマイヤー提督ならわかるのじゃない?」
一瞬考え込んだミッターマイヤーの顔に次の瞬間、驚愕の表情が浮かぶ。豪胆な歴戦の提督の頬に一筋の汗が流れ落ちた。
「・・・まさか!?いや、そんな馬鹿なことを――」
「今までの自由惑星同盟では起こりえなかったことだけれど、でも、今の自由惑星同盟の首魁はシャロンなの。言っておくけれど、
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