暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
Ep52輝ける未来がため〜Road to the future〜
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く握る。祖国を大戦に巻き込み、家族と仲間、私自身を死に追いやった憎きヨツンヘイム、その王へ歩み寄る。それにしても、まさか最後の契約ラスト・テスタメントで復讐を果たせるなんて思いもしなかった。倒れているアグスティンと目が合う。

「ゆえに認めるものかッ!」

彼はフッと微笑んだ後、最後の悪あがきをした。視界が強烈な閃光で潰される。次に襲ってきたのは爆風。踏ん張るけど吹き飛ばされた。壁に叩きつけられると思ったけど、そうなることなく、そのまま吹き飛ばされ続ける。
訳も解からず閃光の中で体勢を整えようとしたとき、誰かに抱きしめられる感触を得た。次に私を抱えた誰かが着地する衝撃が少し伝わってくる。この感じは・・・そう、やっぱりあなただよね。

「ルシル・・・」

「大丈夫か、シャル・・・」

目を開けると、私をお姫様抱っこしてるルシルの顔が見え、次に周囲を見る。そしてようやく状況がハッキリとした。私の創世結界・“剣神の星天城ヘルシャー・シュロス”の本城の前半分が瓦礫の山と化していた。

「シャルちゃーーーーん!」「ルシルーーーー!」

私とルシルの名を呼ぶ声が聞こえる。振り向くと、なのは達がこっちに向かって来ていた。私はルシルに降ろしてもらって、私たちの側に辿り着いたなのは達を見る。見たところ大きな怪我はしていない。ほぼ無傷で魔族を掃討するその強さ、やっぱすごい。

「あはは・・・また逢ったね、なのは」

「え・・・あ、うん。また逢ったね、シャルちゃん」

ついさっきお別れを済ませたのに、なのはやフェイト達とまた再会することが出来た。やっぱりゆっくりとお別れをしたいと思う私にとっては嬉しいことだ。

「シャルちゃん、アグスティンとかゆうんはどうしたんや?」

はやてに言われて、ここで初めてアグスティンの姿が見えないことに気付く。私たちはそれぞれ周囲を見渡すけど、奴の姿はない。まさか自爆?と思うけど、すぐにそれはないと切り捨てる。

「おのれ!! なぜ高貴なる我がこのような存在になってまで・・・!」

どこからともなく響いてくるアグスティンの憎悪に満ちた声。するとルシルとシグナムとリエイスが同時に「上だ!!」と叫んだ。一斉にその場から離れる。見上げるより先に離れたのはほとんど無意識だ。
その直後、頭上から何かが落ちてきた。轟音と地震と衝撃波、そして瓦礫が私たちを襲う。瓦礫は運よく当たらず、衝撃波も何とか耐えて、すぐさま何かが落ちてきた方へ振り返る。

「・・・って、お前はどこぞのRPGのラスボスかぁぁぁーーーッ!?」

そうツッコミを入れてしまった。アグスティンは居た。居るんだけど、召喚されていた魔族たちと融合して怪物になっていた。
下半身はサソリであるフォヴニス。フォヴニスの背中からはアルトワルドと
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