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魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
無印編
第9話:魔法使いとは?
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報が響き渡った。
「ッ!? 何事だッ!!」
一瞬で頭を二課の司令官としてのものに切り替えた弦十郎の言葉に、警戒の為に持ち場に戻っていたオペレーターの1人がノイズの出現を報告した。
「ノイズ出現! 場所はリディアンより距離500ッ!」
「ええい、このタイミングでかッ! 奏、翼! 響君はどうだ?」
「形にはなってるよ。後は少しずつ実戦に慣らせれば」
「よし、ならば今回は響君も出動だ。ただし、必ず2人の内どちらかと行動を共にするように!」
「はい!」
弦十郎の指示の下、3人の装者は速やかに現場に急行する為司令室を後にしようとする。あおいを始めとしたオペレーター達も配置につき、彼女らのバックアップの準備は万全だ。
その様子を、颯人は少し離れた所から暫し眺めると徐に右手の指輪を付け替える。そして司令室を出ようとしている3人の前に立ち塞がった。
「な、何だよ颯人?」
「退いてください。これから出動なんです」
行く手を妨害するように立ち塞がる颯人に奏は困惑し、翼は不快な様子を露にする。響も突然の彼の行動に不安げな表情を見せている。
そんな3人を颯人は至って自然に、しかし何処か芝居がかったようなおどけた様子で制した。
「あぁ、あぁ、まあまあまあ待て待て。さっきも言ったろ? 今日は俺の舞台だ。この程度のアクシデントも想定内ってな」
「舞台って、これは遊びじゃないんですよ!?」
「知ってるよ。2年前からね」
言われて翼は、彼が2年前のライブの時にノイズと一時とは言え戦えていたことを思い出す。確かにあの時、彼は自らの命の危険も顧みず奏を救う為に危険を承知でノイズの蔓延る中に飛び込んでいった。
だが今の彼からはどうしても戦う者としての気概と言うか、気張った様子が感じられない。それが翼に不信感を抱かせていた。
言っておくと、翼は颯人には感謝していた。彼が居なければ、奏は2年前の戦いで命を落としていたのだ。それを防いでくれた、彼には感謝しかない。
だからこそ、軽い気持ちで危険に飛び込んでほしくないのだ。恩人であるからこそ、命を投げ捨てるような真似をしてほしくない。
その気持ちが一番強いのは言うまでもなく奏だ。彼女にとって颯人は心の防波堤とも言える存在、もしここで彼を失うようなことがあったら確実に彼女の心は折れる。奏本人が自覚しているかは定かではないが、翼はそれを漠然とだが感じ取っていた。
故に、翼は颯人の行動を咎めているのだが、彼は全く意に介していない。気付いていないのか、敢えて気にしていないのか。
「ま、気持ちは分かるよ。俺が心配だって気持ちは痛いくらい分かる。だからこそ、見てほしい。俺の力ってやつをね」
颯人の口ぶりから、弦十郎は彼が何をしようとしてい
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