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魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
Ep10エルジア紛争制圧戦〜Joint struggle〜
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の砲撃が、船体に直撃する直前で消滅していた。
「まさか、あの“ルシル君”がこんな凄いものを持っているなんてねぇ」
彼女はルシリオンの愛称であるルシル君と口にして、話に聞いていた通りの“スキーズブラズニル・シリーズ”が誇る防御力に感嘆していた。さらに立て続けに“4番艦”へと迫りくる対空砲撃群。しかしその砲撃群は先程の第一射と同様に直撃することなく消滅していく。
「あ〜あ、無駄玉のオンパレードだな、こいつは」
そう呆れ口調で言いながら甲板へと出てきたのはグラナード。次々と放たれてくる魔法・質量兵器問わずの砲撃を見て「勿体ないねぇ」と呆れ果てていた。そして今度はお返しと言わんばかりに“4番艦”の両舷から何十門もの砲塔が現れた。ドドドドドォン!!と連続して轟音が響き渡る。
「うはぁ! こういう体の奥にまで来る響きも良いもんだな! 魔導砲には無いこの良い感じの震動、たまらねぇな!」
睡眠ガスの封入された砲弾が放たれると同時に起こる震動に心地よさを感じたグラナードのテンションは高い。砲弾は地上へと高速で撃ちこまれ、着弾と同時に砲弾に封入されていた睡眠ガスが戦場を席巻していく。
「さてと。それじゃ行くぞお前ら!!」
いつの間にか甲板へと上がってきていた“レジスタンス”へとグラナードが吼える。様々な銃火器を手にした“レジスタンス”は、これから戦場へ向かう恐怖を拭うかのように「オオオオオオオオ!!!」と雄叫びを上げ自らの心を奮い立たせる。
『スキーズブラズニル、降下します』
“4番艦”の全区画にトパーシオの声が流れる。次第に高度を落としていき、地面すれすれまで降下した。地上は完全に静まったとは言えないが、それでも先程までの圧倒的な戦火はなかった。
“4番艦”がそり立つ崖に横付けされ、甲板で待機していた“レジスタンス”がその崖へと次々と降り立っていく。
「そんじゃま、グラナード隊。組織のアホ共をとっ捕まえて、管理局や管理世界に紛争の真実を語らせるぞ」
「アグアマリナ隊は今なお戦っている連中の戦闘行動の停止に向かいます」
「アマティスタ隊は要救助者の救助を最優先」
「俺は予定通り組織構成メンバーとその兵器群の無力化へ向かう」
任務実行部隊である3隊を率いることとなったグラナードとアグアマリナとアマティスタが続いて“4番艦”を降りる。カルド・イスキエルドは、最大戦力・ゼルファーダ武装における攻防力が優れているため、部隊を率いることなく単独行動となっていた。
これで“4番艦”に残っているのはトパーシオただ独り。彼女は再度空から砲撃を放つ役目と作戦管制を担っていた。徐々に上昇していく“4番艦”を見送った後、任務実行3部隊とイスキエルドは紛争地域へと向かった。
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