暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
EP51高らかに斉唱せよ、我はヨツンヘイム皇帝!〜Agustin〜
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ある我にはもっと礼儀を示せ」

あームカつく。頭の中が沸騰する。もう我慢できない。今すぐにでも消してやりたい。というか消す。“キルシュブリューテ”を取り出し、純粋な敵意と殺意を刀身に込める。

「そう睨むな。もう良い。寛大である我は貴様の問いに答えてやろう。しかし、そこの現代(ニンゲン)の女。貴様は頭が高い。王である我の前であるぞ、跪け」

アグスティンは自分の身体に“ディオサの魔道書”を取り込みつつなのはに指を差し、跪くように命令した。プッツン。もーーーーダメだ。今のでコイツは、私に最後の一線を踏み越えさせた。

――閃駆――

「クズ王風情が!! 私の親友に命令するなッッ!!」

閃駆で間合いを詰め、“キルシュブリューテ”を横一閃。

――涙する皇剣(エスパーダ・デ・ラグリマ)――

だけどアグスティンは私の一撃を氷の剣で受け止め弾いた。ならば、と刀身に炎を纏わせた斬撃をお見舞いしてやる。

――炎牙月閃刃(フランメ・モーントズィッヒェル)――

アグスティンは氷剣を二刀に増やし、右で防御、左で攻撃というスタイルを執ってきた。連撃を繰り出すけど、氷剣を融かすことが出来ないことに苛立ちを覚える。そして何度目かの鍔迫り合い。

「我に何かを問いたかったのではないのか?」

アグスティンからの問いかけに、私は怒りをもう無理矢理抑えて距離を取った。

「えっと・・シャルちゃん・・・あの人・・・」

「見ちゃダメ、聞いちゃダメ。なのはの目と耳が穢されるから。私は大丈夫だから、なのははもう行って。ごめんね、こんな別れ方で」

これ以上はなのはを巻き込みかねない。私とクズ王の戦いに巻き込んで、なのはが傷ついたら2度と立ち直れない。きっと来世でも引き摺ってそうな気がする。なのはは「でも・・・」と躊躇っているけど、私は「大丈夫」と笑みを返す。

「・・・バイバイ、シャルちゃん。またね」

「・・・うん。バイバイ、なのは。またどこかで」

左拳を突き合わせる。そしてなのははセレスを背負って、転送装置の中へ消えていった。それを合図として私は殺気を放ちまくる。もう耐える必要はない。

「それじゃあもう1回聞くけど、どうしてお前がここに居る!?」

「ふむ。我は待っていたのだ。我が末裔が、我の声を耳にする時を。そして届いた。セレス・カローラという末裔(むすめ)の耳に、な。そら、もう理解できるだろう? セレスにディオサの魔道書を読ませて、心の内に溜めこんでいた願いを爆ぜさせてやったのだ」

呆れたという風な顔をしたアグスティンが私の問いに答える。耐えられないからやっぱり斬りかかる。炎牙の一閃をお見舞いしてやるために閃駆で接近。

――女神の鉄拳(ディオサ・プーニョ)――

足元に魔
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