暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
EP51高らかに斉唱せよ、我はヨツンヘイム皇帝!〜Agustin〜
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に抱きつく。

「見送りは笑顔で。と言いたいんだけど、自分が泣いてちゃ世話ないよね」

お母さんから温もりや感触が消えていく。

「じゃあね、みんな。おかーさん、これからもずっと、みんなのことを見守っているから」

それがお母さんの最期の言葉だった。お母さんは光となって、その姿を完全に消した。

†††Sideスバル⇒ティアナ†††

「お兄ちゃん」

あたしは待機室の奥に設置されているベンチに座り、あたしの隣に座るお兄ちゃんに呼び掛ける。お兄ちゃんは「ん? なんだい、ティアナ」と、あたしの頭を胸に抱くようにしてきた。
あたしは何の抵抗もせず受け入れ、お兄ちゃんの胸に体重を預けてゆっくり目を閉じる。お兄ちゃんと過ごした幼少時を思い出す。今、確かにお兄ちゃんはここに居る。触れられるし、体温もあるし、何より話せる。

「あたし、このまま管理局員として、執務官として立っていてもいい、よね?」

「ティアナが決めて、歩むことを選んだ道だ。ティアナに負けた僕がそれを拒むことはもう出来ない。だから、いいんだよ。僕はティアナのことを信じているから、どこまででも行っていいんだ」

「ありがとう、お兄ちゃん」

お兄ちゃんもあたしにもたれかかる。感触はあるけど重さは感じない。お兄ちゃんの姿は蜃気楼のように揺らいでいる。頭にそっと手を置かれたのが判る。お兄ちゃんに撫でてもらう。うん、あたしはもう大丈夫。だからお兄ちゃんも安心して・・・いってらっしゃい。

「それじゃあ逝くよ。やんちゃもいいけど、少しは女の子らしくな」

フッとお兄ちゃんの感触が消えた。閉じていた目を開けると、ベンチに座っているのはあたし1人だけ。

「・・・最期の言葉でそれはないじゃない・・・お兄ちゃんのバカ」

あたしは天井を見上げるようにして涙が零れないように小さく笑った。

†††Sideティアナ⇒シャルロッテ†††

「シャルちゃん・・・!」

「泣かないで・・なのは・・・。知ってるでしょ。私はしぶといって、さ」

なのはを宥めながら、失った左腕と左脇腹を、セレスとの戦いで周囲に満ちた神秘を取り込んでなんとか修復。身体の修復を終えて立ち上がろうとしてフラつく。でもなのはがそっと支えてくれたことで立ち上がる。

「ね? 剣神シャルちゃんは無敵なんだから♪」

おどける様になのはに告げると、なのはは「・・・うん」と微笑んだ。なのはより視線を移し見据えるは、ディアマンテの姿をしたヨツンヘイム皇帝、アグスティン・プレリュード・マラス・ウルダンガリン・デ・ヨツンヘイム。

「・・・どうしてお前がここに居る・・・!?」

アグスティン(ソイツ)こそ、私が最も嫌い憎む・・・ヨツンヘイムの王。

「頭が高いぞ、剣神。王で
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