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魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
EP51高らかに斉唱せよ、我はヨツンヘイム皇帝!〜Agustin〜
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「お母さん・・・!?」
あたしの目に映るお母さんの足元が半透明になって、ゆっくりと光の粒子となって消えていく。ティアも「お兄ちゃん!」って叫ぶ。ティーダさんも、お母さん同様に足元から光の粒子となって消えていく。あたし達は混乱しているのに、当のお母さんとティーダさんは落ち着き払ってる。
「カローラ一佐が負けたことで、私たちを保っておく魔術効果が切れたのね」
「そうみたいですね。僕たちはここまでのようだ」
2人がそう言ってようやく、あたし達はこれでお別れなんだと理解した。一気に涙が溢れてくる。嗚咽も止まらなくなった。だって、仕方ないよ・・・。
お母さんがギン姉たちを1人ずつ抱きしめて、頭をそっと撫でていく。あたしも「こっちにおいでスバル」って呼ばれたから、涙を袖で拭ってお母さんに抱きしめてもらう。
「シグナム一尉。ひとつお願い、いいかしら?」
「はい。出来ることでしたら」
「夫と、ゲンヤ・ナカジマ三佐と話がしたいんだけど」
お母さんの願い。あたしは顔を上げてお母さんを見て、シグナム一尉を見る。シグナム一尉は少し考える素振りをしてすぐに頷いた。
「判りました。通信を繋げます。・・・どうぞ、クイント准尉。ヴィータ、リイン、アギト、エリオ、キャロ、ルーテシア、レヴィ。我々は席を外すぞ」
ヴィータ教導官たちは頷いて、待機室から静かに出て行った。あたし達ナカジマ家と、ティアとティーダさんだけにしてくれた。あたしはお母さんから離れて、モニターに映るお父さんと話を始めたお母さんを見詰める。
ギン姉たちの嗚咽。少し離れた場所で話をしているティアとティーダさん。本当にこれで最後なんだと、嫌でも実感する。解かっていたのに、いざ別れの時となると信じたくない思いでいっぱいになる。
(夢で・・・夢であってほしい・・・)
あたしの両手が握られる。右手はギン姉、左手はディエチ、その隣にチンク。ギン姉もチンクも片方の手をノーヴェとウェンディの手と繋いでる。そして姉妹みんなで、少しずつ消えていきながらもお父さんと話すお母さんを見詰める。
「・・・おとーさん。私はおとーさんと一緒になれて本当に良かった。短い間だったけど、こうして娘たちと同じ時間を過ごせて、一緒に戦えたりして、すごく幸せだった」
『そうかい。そいつは良かった。・・・クイント、もう迷うなよ』
「ええ。・・・もう大丈夫。もう迷わない。だから笑って逝ける。おとーさんや娘たちに見送られて旅立てるなんて、おかーさんは幸せね♪」
お母さんが笑った。だけど目の端に光るもの、涙があった。またあたしの涙が溢れてくる。あたしは耐えられなくなって、お母さんへと抱きつく。あたしに続いてギン姉も、ディエチも、ノーヴェも、ウェンディも、チンクでさえもお母さん
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