暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
Ep46滅亡と創造へのカウントダウン〜Madness and sanity〜
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ちより早くに気付いていたようで、余裕で砲撃を躱して降りてきた。私たちの元に降り立ったシャルちゃんの表情はさっきと全然違って緊迫したものだ。声を掛けていいのか判らず、シャルちゃんのことをじっと見る。

「ここから先は通行止めです。大人しく下がりなさい」

そんな時、空から女の子の声がした。誰かはすぐに判った。さっきの吹雪の砲撃の時点で、もう判っていた。視線を声のした方へと移す。そこには小さな女の子トパーシオ、そして彼女の背後に浮遊しているウェディングドレスを身に纏った魔人メノリアが居た。神秘を扱える私たちは臨戦態勢に。神秘を扱えないシャマル先生たちを背後に庇う。

「一体何を企んでいる?」

シャルちゃんが数歩踏み出して前に躍り出る。手には鞘に納められた“キルシュブリューテ”。地面に降り立ってすぐにそう尋ねられたトパーシオ、ううんフィレス元三等空士は口を開かない。シャルちゃんは“キルシュブリューテ”を鞘から抜き放って、切っ先をフィレス空士に向けた。

「空からこのオラシオン・ハルディンを見て愕然としたよ。オラシオン・ハルディン全体が1つの儀式魔術の魔法陣、儀式場となっていることに、ね。しかも私でさえ知らない儀式魔法陣だ。オラシオン・ハルディン、意味は祈りの庭。もっと早く気付くべきだった。だからもう1度聞くよ。セレスは何をしようとしている?」

「今の私では、セレスの真の目的がどこにあるのか、どこに行こうとしているのかも解からない。でも、あの子はもう引き返そうと思っていない。ならその先にあるものは何か、ある程度予想はつく」

フードを脱いで素顔を見せるフィレス空士。その髪は灰色のセミロングで、瞳は綺麗な碧色。セレスさんをそのまま小さくしたような姿。間違いなく管理局データの殉職者欄で見たフィレス・カローラ空士、その人だった。シャルちゃんはフィレス空士の言葉に「自滅覚悟の暴走でもするつもり?」と聞き返す。

「自分もろとも世界を滅ぼすことくらいはしそうよね、今のあの子は」

「何をそんな悠長なことを言っとるん!? そんなん、やめさせやなアカン!!」

「よく言う。セレスにこんな選択を取らざるを得ないような状況に追い込んだ管理局の駒が! 話し合いという机上の戦争は行わることなく過ぎて、今の力による戦争が始まった。もう話し合いでは終わらない。だからあの子の気の済むまでやらせて、私はそれに付き合う。あなた達がそれを阻止しようというのであれば、私は全力であなた達は殺します」

フィレスの背後に浮遊するメノリアからも殺気が放たれる。エルジアでの敗北を思いだす。どこからともなく氷の杭を打ち込んできた、あの攻撃を。私は周囲を最大警戒。いつでも戦闘行動に移れるように身構える。

「私たち全員を殺す? 本当に出来るの、そんなことが? あ
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