暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
Ep27-Bアドゥベルテンシアの回廊 〜First Battle Line 2〜
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「キャロ!」

「うん! 我が乞うは疾風の翼。城砦の守り。撃砕の矛。槍騎士に、一騎当千の加護を」

これは僕の身勝手だ。だけど、それでも、僕はあなたを止めたい。そんな悲しくて寂しい想いのままでまた逝かせたくない。グラナード、僕はあなたの復讐を叶えさせずに、それでも満たしてあげたい。だから、あなたのもうひとつの目的である未練。僕が背負います。叶えさせます。復讐という未練(ねがい)が消え去ってしまうような戦いの果てに、僕があなたを・・・。

「僕があなたを・・斃します!!」

≪Triple Boost Up≫

キャロのブーストの効果が僕と“ストラーダ”を強化する。僕は“ストラーダ”に「いくよ」と声を掛け、“ストラーダ”も≪Jawohl!≫といつも以上に強く答えてくれた。

「ハッ! さぁいくぜ!」

――穿たれし風雅なる双爪――

フォヴニスの両ハサミが開く。エルジアで見せた砲撃だ。その衝撃波で僕とキャロを昏倒させた大威力砲撃。先手必勝。シャルさんが言ったことを実践する。

――下手に後手に回るとジリ貧になるから、攻められるときは攻めなさい――

僕は“ストラーダ”のカートリッジを1発ロードする。

「ぅく・・・!(なんだこれ!? 今までで一番強烈な・・・・高ぶりが・・・!)」

「エリオ君!?」

「だ、大丈夫・・・大丈夫だよ、キャロ・・・」

何とか高ぶりを抑えて一度深呼吸。放たれた2発の砲撃を、高速移動のソニックムーブで回避して一気に距離を詰める。速さも尋常じゃないほどにパワーアップしている。キャロのブーストの効果だけじゃないのは確か。これがシャルさんの力・・・とんでもなくすごいモノだ。

(でもこれはこれで・・・いい感じだ!)

リンカーコアが暴れ出しているような少しの苦しみ、それ以上の高揚感。その高揚感に身を委ねて、僕は駆ける。見据えるのはフォヴニス。だけど狙うのはフォヴニスじゃなくて・・・

本体(オレ)を狙ってきたか・・・! だが、甘ぇぇぇッ!」

始めからグラナードのみ。光が漏れ始めた右のハサミが僕に向けられた。信じるんだ。シャルさんの言葉を。僕と“ストラーダ”を。キャロの力を。

「はぁぁぁぁぁぁぁッ!」

≪Speer Schneiden≫

再度砲撃が放たれる。それに向かって“ストラーダ”の斬撃を放つ。視界いっぱいに迫る翠色の光。その光を僕の“ストラーダ”は砲撃を真っ二つに斬り裂いた。グラナードの「斬り裂いただと!?」驚愕の声が耳に届く。これなら僕は勝てる。そう、グラナードがこのままで来るなら。着地してすぐさまもう1度ソニックムーブで最接近する。

「いいぜ、騎士エリオ!! フォーーヴニーーーースッッ!!」

――翠閃に穿たれる罪
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