暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
Ep7無限書庫〜Infinity Library〜
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不発の覚悟で使おうと思えば、攻性なども発動できるだろう」
ルシル、今ものすごいことを言ったよ。あんな威力の高い魔術の暴発なんて、それこそ一大事だよ。
「やめてよ。暴発して原型留めてないルシルなんて見たくないから」
「俺だってそんなくだらない理由で
壊れ
(
死に
)
たくないさ」
僕とルシルが話し終えて黙ると・・・
「リーゼ、元気にしている様で良かったね」
「元気過ぎるのも考えものだけどね」
クロノやエイミィが懐かしさを含んだ声色でそう会話し始めた。海鳴市を出る前にクロノから僕たちのやることは“闇の書”の詳しい調査だと聞いた。そしてこれから会うその“リーゼ”と言う人が、その辺りに顔の利く人たちらしい。
†††Sideユーノ⇒ルシリオン†††
時空管理局本局の一画に存在する、管理世界の情報がすべて詰まっているというデータベース・無限書庫。いま俺とユーノ、そしてクロノとエイミィに紹介されたリーゼ姉妹と一緒に、無限書庫を訪れていた。
まずリーゼ姉妹のことだが、フルネームは、リーゼロッテとリーゼアリア、という双子だ。グレアム提督の使い魔で、猫を素体としているそうだ。で、クロノの格闘・魔法技能の師でもある、と。しっかりとしている方が魔法担当のアリア(片方を呼ぶ時はリーゼは要らないそうだ)で、ユーノを捕食しようとし、クロノで遊んでいたのが格闘担当のロッテ。
「はーい! ここが我らが管理局のデータベース、無限書庫!」
「あたし達の目的は一般開放区画よりさらに奥、未整理区画ね。あ、無重力空間だから一応気を付けてね」
そんな2人の案内で、俺たちは無限書庫が未整理区画へと案内されたんだが・・・。
「・・・どうしたの? ルシル。今まで見たこともないくらいに間抜けな顔だけど」
「間抜けとはなんだ。・・・いや、そういう顔になっても仕方ないか。何せ無限書庫が、完全に俺の心を捉えているんだ。見渡す限り本の山、実に素晴らしい」
上を見ても下を見ても、どこを見ようとも本、本、本。俺にとっては正しく宝の山だ。ここに居られるなら管理局入りも悪くは・・・って違う! シャルのことも言えないな、まさか管理局に俺の理想郷があったとは。
(あぁ、本の匂いがする・・・。素晴らしい)
本好きが高じて、複製してきた魔法や魔術・能力や知識を収めた巨大書庫である創世結界・“アルヴィト”を創るほどだ。だからこう言った場所は、俺にとっては楽園、聖域と言っても良い。そんな無限書庫で調査が出来る。言ってはなんだが、蒐集されて良かったとか思い始める。
「――で、君・・・ルシリオン君だっけ。スクライアの子は検索魔法を使えるからいいとして、君は大丈夫?」
「え? ええ、俺も手はあるんで大丈夫です。邪魔にはなりませんよ」
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