太陽と西風 空の至宝と少女の愛
第65話 襲撃
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ど、そう言う事だったのね」
東方の伝説の魔獣……リィン君の変身した姿がソレに似ているから鬼の力って呼ぶようにしたのね。
「わたしもエステルに質問してもいいかな?」
「なにかしら」
「なんでエステルはリィンの事を君付けで呼ぶの?リィンからは呼び捨てで良いって言われたよね」
「あーっ……それは……」
あたしはリィン君に敬語は止めてさん付けもいいと言ったの。そしたらリィン君は了解してくれてリィン君も呼び捨てで良いって言ってくれたんだけどあたしはリィン君の事を未だに君付けで呼んでいる。
そのことをフィーに突っ込まれた。
「えっと……笑わないって約束してくれる?」
「ん、約束する」
「……ヨシュアと年の近い男の子を呼び捨てにしたらヨシュアに悪いかなぁって……」
「……ふふっ」
「わ、笑わないでよぉ!約束したじゃない!」
「ごめん、まさかそんな可愛らしい理由だったなんて……」
「もうっ!」
フィーに暖かい眼差しでそう言われたあたしは、恥ずかしくなってしまいベットに隠れてしまった。
「あ、あたし!もう寝るね!お休み!」
「ん、お休み」
あたしがもう寝ると言うと、フィーは部屋の明かりを消してくれた。真っ暗な空間になると疲れもあったせいかあっという間に夢の世界へと旅立ってしまった。
―――――――――
――――――
―――
「……んん?」
あたしは何か騒がしい事に気が付いて目を覚ました。
「エステル!起きて!敵襲された!」
「えぇっ!?」
既に私服から仕事用の服装に着替えていたフィーにそう言われて慌てて着替えた。
「襲撃ってどういう事?」
「分からない。相手は猟兵みたいだから誰かが依頼をしたのかもしれない。もしくは西風の旅団を討ち取って名を上げようとしてる奴らかも」
フィーの話だとこういう事はそこそこあるみたい。あたしは気を引き締めて外に出るとゼノさんやレオさんが何者かと銃撃戦を行っていた。
「ゼノ、レオ!」
「遅いで、フィー!」
「ごめん、状況は?」
「敵は複数のグループに分かれて四方から攻めてきている。リィンが向こうで応戦しているから手を貸してやってくれ!」
「了解。行くよ、エステル」
「えっ、うん……」
フィーはゼノさんとレオさんに状況を説明してもらうとすぐに行動を開始した。あまりの行動の速さに少し置いてけぼりになってしまった。
(フィーは年下だけどやっぱり離れしてるわね。あたしも足手まといにならないようにしないと……!)
気合を入れなおしたあたしはフィーと一緒にリィン君の元に向かう。するとリィン君が二人の武装した
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