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レーヴァティン
第百三十四話 熊本城攻略その六

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「本丸まで来られた」
「あんたにしては珍しい力押しね」
「そうだな、だがそれでもな」
「要所を抑えていてくれているから」
「進めていってきている」
「櫓も門も」
 こういったものが要所だった。
「全てね」
「これでもな」
「だからこの程度の損害と言えるわね」
「まだな、だがあの攻め方でないとな」
「空船を真っ黒に塗ってね」
「そうして夜の闇の中に奇襲をかけねばな」
「ここまでいかなかったわね」
「攻め落とせなかったも知れない」
 攻めてもというのだ。
「これだけの堅城だからな」
「そうよね」
「だがだ」
「攻め落とせているわね」
「そして遂に本丸まで来た」
「それなら」
「これから本丸に入り」
 そしてというのだ。
「この城での最後の戦いだ」
「今からね」
 奈央も応えた、兵達は英雄達の術の援護を受けたうえでそのうえで本丸への門も丸太を何人かで担いで突っ込み。
 門を何度も突きそうして壊してだった。
 本丸の中に押し入った、そうしてだった。
 本丸の中でも戦った、敵の数は減っていたがそれでもだった。
 その抵抗は激しく壮絶な死闘となった、英雄はここでまた指示を出した。
「三人若しくは四人でだ」
「一人の兵をたいな」
「倒せ」
 香織にも答えた。
「そうしていけ」
「数たいな」
「そうだ、こちらには数がある」
「そしてその数ば使って」
「そうしてだ」
「戦うたいな」
「強い敵ならだ」
 そうした相手にはというのだ。
「数で向かう」
「そういうことたいな」
「だからだ」
「ここはたいな」
「三人若しくは四人でだ」
「一人を攻めてたいな」
「倒していく、そしてだ」
「敵を倒すたいな」
「それでだ」
 英雄はさらに話した。
「天守閣もだ」
「それもたいな」
「取りに行く」
「城の象徴も」
「あれを奪えば」
 こちらのものにすればというのだ。
「流石に敵の指揮も落ちる」
「だからたいな」
「ここはだ」
 まさにというのだ。
「天守閣もだ」
「ならここはうちが」
「行ってくれるか」
「そうさせてもらうたい」
 是非にと言うのだった。
「これから」
「ではな」
「そして城主のいる居にもだ」
「向かうたいな」
「そちらは俺が行く」
 英雄自らそうするというのだ。
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