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戦闘携帯のラストリゾート
奪われた■■■■■■
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てたの?」

 ボールの中のツンデツンデが○の形を作って肯定する。……そんなことって。
 ごめん、後でいっぱい謝るから。
 今は、このふざけた女をコテンパンに打ち負かす。

「ふふ、怒った? せやなあ。サフィールのための言いつつサフィールの本意じゃないことをして嬢ちゃんの記憶を弄るうちは人でなしやさかい。じゃあ最後のポケモンはドヒドイデにしよかな」
【自嘲のつもりですかね……ドヒドイデの特性は毒状態の相手だと必ず急所に当たる『ひとでなし』です。水・毒タイプなのでスターミーでもツンデツンデでもシ■■ァデ■でも優位に立てますが……】
「関係ない、ハッサムでも十分有利だしすぐに倒し切る!」

 またよく聞こえない名前が交じる。その子も多分わたしの記憶から奪われたんだ。
 早く、取り戻さないと……!

「ハッサム、『バレットパンチ!』」
「『トーチカ』」

 鉄の鋏が唸り、ドヒドイデを殴りつける。刺々しい守りを固めた殻はいともたやすくそれを弾いた。
 
「単調単調、助かったわ。『とげキャノン』」

 至近距離から放たれる棘の連射が、ハッサムの毒に染められた体に刺さり、吹き飛ばす。ハッサムは立ち上がるけど、どう見てももう限界だ。慣れないどくのダメージが大きい。

「最後の一体……お願い、終わらせてスターミー!」

 交代で出たスターミーもどくに染まる。ルビアの手持ちは残り一体。タイプ相性もこっちが有利。

「『サイコキネシス』!」
「『トーチカ』」

 強力な念力を棘の守りが防ぐ。予想通りの反応。

「Zワザで終わらせる……スターミー、受け取って!」
「……『トーチカ』で守り」

 スターミーがZパワーを受けて、赤いコアが眩しく輝き始める。
 ドヒドイデはまた殻にこもって守ろうとしているけど、攻撃を無効にする技は連続で使うと失敗しやすくなる。
 何より、Z技は守る効果を貫通して大ダメージを与えることが出来る。 

「よくも罠に嵌めてくれた……痛い目、見せてあげる!」

 スターミーの念動力がドヒドイデを守る殻ごと吹き飛ばし、自身も高速移動で吹き飛んだ背後に回り込む。
 コアから零距離で放つ念動力がまたドヒドイデを弾き飛ばし、何度も何度も回り込んでは吹き飛ばした。
 バトルフィールド中に強大な念力がたまり、空間そのものが蜃気楼のように撓む。
 直接念力で物体を歪めるのではなく、不自然に撓んだ空間が元に戻る自然の法則を相手にぶつけるエスパータイプのZワザ。

「『マキシマムサイブレイカー』ッ!!」

 空間があるべき姿に戻り、歪みの中心にいたドヒドイデが殻をガラス細工のように砕き、本体にダメージを与える。
 倒れたドヒドイデがカードに戻っていく。これで5体倒して、わたしの勝ち…
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