暁 〜小説投稿サイト〜
戦闘携帯のラストリゾート
パラサイトGX
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がわかる。

「ハッサム、そのまま前に進んで!『アイアンヘッド』!」
「なら、『ベノムトラップ』」
「また……!!」

 混乱したハッサムにウツロイドの方向を教える。ハッサムは頭を振ってその方に突進した。
 ウツロイドがそれを防ぐようにゴミの壁を作る。更に能力が下げられた……とはいえ効果抜群の一撃。ダメージは少なくない。なら!

「ルカリオ、交代!『バレットパンチ』で……終わらせる!」
「ふふ……じゃあそろそろ使おか。GXスキル起動」

 交代したルカリオの体も毒に染まる。今更どんなGX技を使った所でまだシルヴァディもメガハッサムもいる。わたしの勝ち……!

「解放条件は、毒タイプの技三回以上……【パラサイトGX】」
「えっ……!? う、うわっ!」

 ウツロイドの触手が、一気にルカリオではなくわたしに伸びる。このリゾートではポケモンが他人にダメージを与えることはできない。
 それがわかっているのに、肉薄してわたしの体を包み込み、虚ろな光でわたしの視界を染められるのは……何か、痛みではなく頭の中を探られる感じがして。とても怖かった。

「は、離れて、離れろ!」

 時間にすればほんの5秒もなかったのかもしれないUBの抱擁は、ツン■ツ■デの中で泣いていた数時間よりもずっと長くも思えて。ウツロイドが離れたときがっくり膝をついてしまう。
 まだ、負けられない、わたしは、怪盗なんだから……!!
 
「……ルカリオ! 何してるの! 早く倒さないと……まだ、相手は残ってるんだから!!」

 ルカリオが何故かびっくりした顔をして、ウツロイドに拳を放つ。ウツロイドは何も抵抗することなく、ルビアの持つカードに戻った。

「あら、意外と取り乱さへんのね? まあ、のんびりやろか」

 後二匹……後二匹も相手に無傷のポケモンが残ってるのに、ルカリオもハッサムも毒状態。
 
 わたしの手持ちに、それ以外の鋼タイプはいない。

 なんでかわからないけど、いつの間にかすごく追い詰められてる……絶対、負けちゃ、いけないのに……!!

【ラディ、落ち着いてください。まだ3対3。■■■ツ■デも、鋼タイプになれるシ■ヴ■■■もいます】
「……スズ、こんな時に何言ってるの。ここにいないポケモンの話なんてされても困る」

知らない、よく聞こえない名前。スズだって、今回新しいポケモンは送ってないはず。
 何がおかしいのか、ルビアは珍しく声をあげて笑い始めた。

【……ルビアさん。何をしたんです】  
「無駄やわあ。パラサイトGXは相手がこのバトルに勝つために倒さなあかんポケモンを二体増やす技やけど……ふふ、ウツロイドは変わったポケモンやからね。ただの効果やなく、相手の精神に刷り込むんよ。植え付ける内容次第で相手のポ
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