暁 〜小説投稿サイト〜
ハイスクールD×D イッセーと小猫のグルメサバイバル
第62話 命を奪う水と命を癒す水、救うための鍵はグルメ細胞!?
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てしまうかもしれません……」
これが通常ならリアス達が無事で良かったで済む、だが今回は祐斗と朱乃を助ける為にセンチュリースープがどうしても必要だった。
眷属を家族として接し深い愛情を持つリアスや同じように仲間として心を許しているアーシア達にセンチュリースープが必要だったと話せば自分を責めるだろう。
「……イッセー、まだ諦めるのは早いぞ」
「鉄平?」
どうするか考えるイッセーに鉄平が声をかける。その顔は今までで一番真剣なものだった。
「俺はスープが誰を選んだのか見届けたい。セツ婆、良いですか?」
「あたしゃが依頼したのは与作じゃ。責任はあやつに取らせるから好きにせい」
「ありがとうございます。イッセー、まずは地下に向かうぞ」
鉄平は節乃に礼を言うとイッセーに地下に向かうように指示を出した。
「地下に?」
「ああ、グルメショーウインドーの真下に向かう」
「でも下に向かう通路は崩れていますよ」
小猫の言う通りリアス達が使った通路は既に崩れていた。これでは下に降りられない。
「あたしゃに任せんしゃい」
節乃はそう言うと懐から包丁を取り出した。すると包丁がその形を変えて鋭利な刃物に変化した。
「クックロード」
節乃がそう呟き包丁を振るう、すると地面にポッカリと穴が開いてしまった。
「なっ!?周りの氷をヒビ入れることなく一か所だけを切り取った!?」
ただでさえ激戦の影響で不安定になっているこの氷山、そんな脆くなった氷の地面に一切のヒビを入れず一部だけを切り取った節乃にイッセーは驚いた。
「これで下にまで下りられるはずじゃ。祐斗君達はあたしゃに任せてお主らはスープを取りに向かうんじゃ」
「分かったよ。行くぞ、鉄平、小猫ちゃん!」
「はい!……貴方も一緒に行こう、一人ぼっちにはさせないから」
「ユン!」
祐斗達の事を節乃に任せたイッセーはウォールペンギンの子供を連れた小猫と鉄平と共にグルメショーウインドーの真下に向かった。そして下に着くと鉄平はグルメショーウインドーを保護しているプロテクトツリーの幹に何かの液体をかけた。
「今から俺はプロテクトツリ−を収縮させてグルメショーウインドーから出汁を完全に搾り取る。運が良ければスープが出てくるはずだ」
「だがそれをすることは……」
「ああ、グルメショーウインドーを殺す事になる」
「いいんですか?再生屋っていうのは食材を守る立場なんじゃ……」
「……いいんだ。再生屋にも再生できない食材がある、そしてグルメショーウインドーはもう既に死んでしまっている。俺は再生屋として食材の終わりを見届けたいんだ」
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