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DQ3 そして現実へ…  (リュカ伝その2)
命乞い
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<バハラタ東の洞窟>

狭い通路を進むと、通路は丁字に別れており、その左右が頑丈な牢屋になっている。
リュカは早足で進み、片方の牢屋を覗き込む。
中には1人の女性が蹲っているのが見えた。

「貴女がタニアさんですか?貴女の爺さんに頼まれて、助けに来ましたよ。もう安心ですよぉ。………ところで、どうやって開けるの?」
リュカは最大級の優しい口調で話しかける。
「ほ、本当ですか!?お祖父ちゃんが…」
「本当ですよぉ。こんなイケメンが悪人わけないでしょう!」
タニアは合格レベル(リュカ基準)らしく、リュカは優しい笑顔で話し続ける。

「あぁ…良かった…そこの壁にレバーがあります!それで牢屋の戸が開きます!…あの…向こうの牢屋には、大怪我をしたグプタが閉じこめられて居ます!助けて下さい!!」
タニアの話を聞いたアルルが、レバーの位置を確認し、操作して解錠する。

(ガチャッ!!ガラガラガラガラガラ!)
牢屋の戸が開いた途端、タニアは飛び出し反対側の牢屋へ入って行く。
「グプタ!グプタしっかりして!お願い、死なないで!!」
タニアの後を追うように、アルル達も牢屋の中へと入って行く。

其処に居たのはボコボコに殴られたグプタの姿だった!
何もない牢屋の床に置き晒され、手当などはされていない。
顔は殴られて腫れ上がり、腕と足も骨折している。
腹部もかなり殴られた様で、見たところ内臓も幾つか損傷している様だ。

「酷い…」
「グプター!お願いしっかりしてー!!」
タニアがグプタに抱き付き泣き叫ぶ。
「うっ………」
しかし動かされると激痛が走るらしく、タニアに抱き抱えられたグプタは苦痛の声を漏らした。
「タニアさん、退いて下さい!急いで治療しないと…」
ハツキがタニアを押しのけ、グプタの身体をそっと診る。

そして骨折箇所へ手を当てて、グプタに優しく囁く。
「グプタさん聞いて下さい。これより骨折でずれた箇所を、力ずくで元の位置に戻します。かなりの激痛ですが我慢して下さい!」
(ゴリッ!)
言い終わるや力ずくで骨を正常な位置へと押し戻す!

「うっ〜〜〜〜〜!!!!!」
言葉にならない叫び声でグプタは悲鳴を上げる。
「ベホイミ!」
すかさずハツキはベホイミを唱え、グプタの身体を治癒させてく…
「ベホイミ!ベホイミ!」
ハツキのベホイミでグプタの傷が治癒していくが、怪我の程度が酷い為、思う程効果が現れないでいる!

「ハツキ…ちょっと退いてごらん…」
見かねたリュカが、ハツキに変わりグプタの身体へ手を翳す。
「ベホマ」
グプタの身体が淡く光り、忽ち傷が治癒されて行く!
「リュカさんは『ベホマ』までも使えたんですか!?」
驚きの声を上げるハツキ…

「ん?………まぁ…ね…」
リュ
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