【螺旋の彼方へ】
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ったボルトは、真っ先に家に戻って母親のヒナタにネジおじさんが今どうしているか聴いた。
……しかし、返ってきた言葉は、亡くなっているという変わらない事実だけだった。
螺の形状の首飾りに関しては、ネジおじさんは身につけこそしなかったがお守りとして持っていたらしく、しかし大戦時には持って行かずに自分の家に大切に保管していたそうで、ナルトとヒナタが結ばれボルトが生まれたのを機にボルト自身が譲り受ける形になったという。
(直接返して、もらいたかったのに……これじゃただ、首飾りだけ戻ってきただけじゃん)
自分の机の上に無造作に置かれた螺の形状の首飾りを前に、ボルトは項垂れる。
「……どうしたってばよボルト、元気ねぇじゃねーか」
父のナルトがいつの間にか部屋に来ていた。
「なんだ、父ちゃん帰ってたのかよ」
「まぁひと段落ついたんでな。……その首飾り、外しちまったのか?」
「別に、外したくて外したわけじゃないってばさ」
「そうか……、じゃあ俺がつけ直してやるってばよ、ほら」
向かい合ったままナルトは身を屈めてボルトの首元に螺の形状の首飾りをつけ直した。
「なぁ父ちゃん……ネジの、おじさんは」
「──ネジの意思は、死んじゃいねぇ。だから、俺達が繋いで行くんだってばよ。……そうだろ、“ボルト”」
《終》
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