第5話『発見』
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誰に言うわけでもなく呟く。 そういえば、思わず飛び出したから立奈を放ってきてしまった。 展望台からいずもまでは一本道だから迷うことはないと思うが、やや暗くなってくる時間に一人で置いてきぼりにしたのは流石に不味かったか。
「……?」
引き返そうと思い振り返ると、先程は木陰になっていて見えなかった場所に石碑が立っているのが見えた。 特に手入れなどがされている様子はなく、苔や蔓に覆われているのも見落とした要因の一つだろう。
表面のそれらを軽く払ってみると彫り込まれた文字が見えてくる。
「これは……『楔』か……?」
崩れた字体で書かれているため判断がつかない。 それに加えて、文字の上に書かれたマーク。 円を描くようにして尾を引く一対の玉。 どこかで見たことあるような模様なのだが……あとで立石にでも見てもらおう。 こういうのはあいつの方が得意だ。
戻ったあと直ぐに見れるようにデジカメで石碑の写真を撮る。 立奈はいずもに着いた頃だろうか? 玲人もそろそろ帰らないと後が怖い。 主に燕が。
「……帰らない方が安全な気がしてきたな……」
そんなことを思いながら玲人は石碑を離れた。 立奈と燕、怒ってなければいいが……
ミ、ツ、ケ、タ
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