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魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
無印編
第7話:一角獣の導き
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那、これ──」
「「ブゥゥーッ!?!?」」
休憩スペースで寛いでいる弦十郎と慎次を見つけると一目散に駆け寄る奏が二人に声を掛けるが、彼女の姿を見た瞬間2人は口に含んでいたコーヒーを揃って噴き出した。彼らの突然の奇行に仰天する奏だったが、彼らの仰天は彼女の上を行った。
何しろ────
「うわっ!? ふ、2人共どうした?」
「どうしたはこっちのセリフだッ!?」
「奏さん、なんて格好してんですかッ!?」
「恰好? あ――――ッ!?!?」
慎次に言われて奏は漸く思い出した。まだ自分は着替えが完全に終わっていない事を。
恐る恐る下を見ると、下半身は肌着以外何も身に着けていない。上半身は普段着のチューブトップまでちゃんと着ていたが、下半身が下着むき出しの状態でここまで飛び出してしまっていた事実に奏の顔が一瞬で茹蛸の様に羞恥で赤くなりその場にへたり込んでしまう。
言葉も出せずその場に座り込んでしまった奏に遅れて現場に到着した翼と響は、急いで奏に残りの着替え一式を渡し物陰に引き摺って着替えさせた。
数分ほどで着替えを終えた奏は、まだ顔を赤くしつつも先程掌サイズのユニコーンから受け取った颯人からの手紙を弦十郎に見せた。
「ほ、ほらこれ! 颯人からだ!」
「何ッ!? 明星 颯人君からかッ!?」
奏から手紙を受け取り中身に目を通す弦十郎。慎次も横から覗き込むが、シンプル過ぎて判断に困る手紙の内容に困惑した様子を見せる。
「I'm back……って、これだけですか?」
「これは、あるアクション映画における台詞の一つだな。意味はそのまま、『戻ったぞ』だ」
何故態々英語表記でこんな手紙を寄越すのか理解できなかった奏たちだが、この中で唯一映画、その中でも主にアクション映画を嗜む弦十郎はそれがとある俳優の台詞であることに気付く。
だが奏にとってはそれが誰のセリフかなんて重要ではない。問題は、その言葉の意味。戻ったぞ、と言う事は彼が帰ってきたと言う事。その事実に奏の顔が喜色に染まる。
「そ、それで? 何処に居るかとかは、分からないか?」
「これだけだとそこまでは、な」
流石にこの一文だけで居場所まで特定することは出来ない。これでは何の為に手紙を寄越してきたのか…………。
そこまで考えて彼女らは気付いた。そもそも、これを郵送などではなく直接渡してきたと言う事は、彼が近くに居ると言う事ではないのか?
つまり────
「ヒヒーンッ!」
ここで先程奏に手紙を渡した掌サイズのユニコーンが再び嘶いた。その声に全員がそちらを見やると、いつの間にそこに居たのか通路の先で青い小さなユニコーンが背を向け首だけをこちらに向けていた。
見たこともないその存在に
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