第7章:神界大戦
第227話「立ち上がる」
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。天巫女の力だって似たようなものよ。力として出していいとすれば、それはアンラ・マンユ討伐の時ぐらいが限界のはず。今度の戦いではそれ以上となるのだから、貴女も気を付けなさい」
そのまま流れ弾のように司にも忠告が飛び、司はいきなりの事で驚く。
「貴女の場合は、天“巫女”な事もあって力を使いすぎれば勝手に神に昇格させられそうだけどね……。ともかく、人間でいたいなら過ぎた力は毒よ」
〈……一理ありますね〉
椿の言葉に、今度はシュラインが同意するように声を発した。
「どういう事?」
〈かつて、全盛期のアンラ・マンユを討伐した当時の天巫女は、アンラ・マンユを倒す際に明らかに何かを代償にしていました。私とはそこではぐれてしまいましたが、地球に流れ着いた後は……〉
「神格化されているかもね」
〈おそらくは。……だとすれば、納得です〉
シュラインの最後に呟いた声は、司にしか聞こえなかった。
その声が、司には懐かしい誰かを思うように聞こえて……
「……まぁ、とにかく。忠告はしたわ。それを踏まえて……やるわよ」
「あたし達で、優ちゃんを助けに行く。……いいよね?」
そこで、椿と葵が遮るように言う。
思考を中断し、司と緋雪はその言葉に当然のように返答する。
「もちろん!」
「そのために、私は立ち上がったんだから」
「……いい返事よ」
二人の返答に、椿は笑みを浮かべる。
「なのはと奏も頑張ってるし、他の人達も立ち直ってきている」
「誰かに後押しされるように、皆立ち上がってくれてる」
「……優輝が、後を託してくれたからかもね」
「だから、絶対に助けるわよ!」
椿が力強く発言し、緋雪達もまた、力強く頷き返す。
決意を新たに、緋雪達は再び神へと挑む力を蓄える。
……全ては、大切な人を助けるために。
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