暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは〜無限の可能性〜
第7章:神界大戦
第227話「立ち上がる」
[4/9]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
?」

 直後、緋雪は血を吐いた。
 失敗だ。“疲労”を破壊できずに、間違えて体内の一部を潰してしまった。

「いっつつつ……!」

 すぐに傷を再生させ、治す。

「も、もう一度……!」

 何となく感じる事は出来た。後はそれを掴むだけだと、緋雪は再挑戦した。





「っ……ダメかぁ〜っ!」

 何度も繰り返し、その度に失敗した。
 疲労も溜まり、緋雪はその場で仰向けに倒れこむ。

「シャル〜、どうしたらいいかなぁ?」

〈……私には、なんとも。形のない、漠然としたものはお嬢様の方が詳しいかと〉

「そっかぁ……」

 愛機のシャルに尋ねるも、正解は返ってこない。
 さすがに疲れたため、緋雪はそれを機に一旦休憩する事にした。

〈……ただ、神界での記録映像はヒントになるかもしれません。再生しますか?〉

「そっか……“性質”も、形のないモノ……何かわかるかもしれないね」

 部屋の端に移動して、座り込みながら緋雪は記録を再生した。







「………改めて見れば、よく足掻けたよね」

 記録を見終わって、緋雪は感想としてまずそう呟いた。

「単純な戦闘力においても、私や他の皆と同等以上がいた」

〈加えて、出力においてはほとんどが上回っていました。単純な出力に正面から対応できるとすれば、それは司様かユーリ様、後はなのは様のスターライトブレイカーぐらいでしょう〉

「お兄ちゃんやとこよさん達ですら、隙をつくか何かしら手を加えないと押し負ける程だったからね……」

 対抗できるであろう司ですら、少しでも隙を見せれば押し負けていた。
 一点集中が得意な優輝達も、真正面から押し負けていた程だ。
 尤も、一点集中が得意なだけあって、真正面からでなければ勝っている事が多いが。

「……でも、飽くまでそれは“単純な出力”なら。物理的な問題でしかない」

〈はい。概念の面を見れば、特にマイスターは負けていませんでした。他の皆様も、単純な戦闘力に比べてかなり拮抗できています〉

「人間だからって、神にあっさり負ける程ではない……か」

 “戦闘になっていた”。その事実が、確かにそこに存在していた。
 何も出来ず、決して敵わず、蹂躙されていた。……そういう訳ではなかった。

〈マイスターやとこよ様、なのは様の“決して諦めない意志”が、皆様を支えていました。それが概念的強化になったのでしょう〉

「だから、抵抗出来た」

 もし、これが普通の戦いであれば。
 それならば、瞬く間に全員が蹂躙されていただろう。
 概念や性質、“そう在れかし”と理屈を無視した法則の神界だからこそ、抵抗出来た。

「神界の法則に苦しめられ、同時に助
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ