第56話
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違いなく私達が知るミュゼ君――――――ミルディーヌ公女の事だね。」
ミュゼの事を知ったトワは驚いた後困惑の表情を浮かべ、アンゼリカは静かな表情で答えた。
「最後の一人はラクウェル出身にしてランドルフ・オルランドが担当していたクラスに所属していたアッシュ・カーバイドよ。」
「”アッシュ・カーバイド”…………その名前は確か”ハーメルの遺児”の一人にして”呪い”によって皇帝陛下を銃撃した…………」
「まさか本来の歴史の流れではアッシュまで”Z組”の一員だったとはね…………という事は本来の歴史の流れではアッシュが”呪い”によって皇帝陛下を銃撃しなかったのかしら?」
アッシュの事を知ったアルゼイド子爵が真剣な表情をしている中複雑そうな表情で呟いたサラはレンに訊ねた。
「残念ながら呪いに侵されたアッシュ・カーバイドがユーゲント三世を銃撃する事に関しては、形は違えど同じだそうよ?」
「何じゃと?小娘、先程”本来の歴史の流れは今よりももっと酷い状況”と言ったな?という事は”巨イナル黄昏も本来の歴史の流れでも起きていたのか?”」
レンの答えを聞いたローゼリアは眉を顰めた後目を細めてレンに訊ねた。
「ええ。――――――まあ、”この場にいる人達の中の内3人が本来の歴史の流れだと巨イナル黄昏が起きる前に死亡するか、生死不明の状況”になるそうだけどね。」
「な――――――」
「何ですって!?」
「こ、”この場にいる人達の中の内3人が本来の歴史の流れだと巨イナル黄昏が起きる前に死亡するか、生死不明の状況”になるって事は、本来の歴史の流れだと僕達の中から3人も死んだか、生死がわからない状況になるんですか!?」
レンが口にした驚愕の事実を知ったその場にいる全員が血相を変えている中オリヴァルト皇子は驚きのあまり絶句し、サラは厳しい表情で声を上げ、エリオットは信じられない表情で訊ねた。
「そうよ。まず一人目は”新Z組”の活動に”旧Z組”と共に手を貸している過程で”蒼のジークフリード”と出会った事である疑念を抱いて行動に出たアンゼリカ・ログナーよ。」
「………………………………」
「ア、アンちゃんが…………!?」
「アンゼリカさんが”蒼のジークフリード”の事を知ってある疑念を抱いて行動に出たって仰いましたけど…………もしかして、アンゼリカさんの件は”黒の工房”が関係しているのですか?」
レンの答えを聞いたアンゼリカが驚きのあまり呆けている中トワは表情を青褪めさせて声を上げ、アリサは不安そうな表情で訊ねた。
「ご名答♪アンゼリカ・ログナーは帝都近郊のヒンメル霊園に眠る”C”の遺体を掘り返して”C”の遺体を調べた結果遺体が偽物である事に気づいた直後に、”口封じ”をする為に”銅のゲオルグ”によって銃撃されたそうよ。」
「な――――――」
「そ、そん
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