第56話
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をかいて表情を引き攣らせている中サラは文句を口にし、ユーシスは静かな表情で答え、ガイウスはレンに確認した。
「大体は合っているけど、ガイウスお兄さんに関しては本来の歴史の流れではここにいる誰もが予想もしていなかった未来が待っていたのよ?」
「へ…………ガ、ガイウスが?」
「一体本来の歴史の流れのオレにはどのような未来が待っているのだろうか?」
レンの答えを聞いたエリオットが困惑している中ガイウスは不思議そうな表情で訊ねた。
「本来の歴史の流れのガイウス・ウォーゼルは”とある出来事”で瀕死になって死ぬ直前になってしまった人物から”あるもの”を受け継いで、とある組織での”特別な存在”になったそうよ。その特別な存在とは――――――守護騎士第八位で、渾名は”絶空鳳翼”との事よ。」
「ハアッ!?」
「ド、守護騎士という事は本来の歴史の流れではガイウスさんはトマス教官と同じ存在に…………」
「本来の歴史の流れではオレがトマス教官と同じ守護騎士に…………一体本来の歴史では何があったのだ…………?」
「ちょ、ちょっと待ってください!ガイウス君が守護騎士になる話にも驚きましたが、その話の流れ通りですと本来の歴史では”現在生存している第八位”が死亡する直前にガイウス君に聖痕を受け継がせたのですか!?」
驚愕の事実を知ったセリーヌは仲間達がそれぞれ驚いている中思わず声を上げ、エマは信じられない表情でガイウスに視線を向け、ガイウスは呆け、トマスは慌てた表情でレンに確認した。
「ええ。ちなみにその”現在存在している第八位の守護騎士”――――――確か”渾名”は”吼天獅子”だったかしら?本来の歴史ではその人物はノルド高原で”第七”の防衛戦を突破した共和国軍の船がノルドの民の集落を襲った時に、故郷を守る為に戦っていたガイウス・ウォーゼルをかばって致命傷を負った後さっきも説明したように息を引き取る直前にガイウス・ウォーゼルに自身の”聖痕”を託したらしいわ。」
「そのような事が本来の歴史では起こっていたのですか…………この世界ではメンフィル・クロスベル連合によって共和国が滅亡した事でその可能性がなくなりましたから、”第八位”の件に関して零の御子に感謝すべきかもしれませんね…………」
「ノーザンブリアにとって”恩人”でもあるあの”吼天獅子”が本来の歴史の流れではガイウスを庇って死ぬことになっていたとはね…………」
レンの説明を聞いたトマスとサラはそれぞれ複雑そうな表情を浮かべた。
「”吼天獅子”、だったか。何故その守護騎士は自身の身を犠牲にしてまでオレを庇って”聖痕”とやらを託したのだ…………?」
「さあ?それこそ女神――――――いえ、”零の御子のみぞ知る”、よ♪」
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