第56話
[2/11]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
ーシスは重々しい様子を纏って呟いた後レンに訊ねた。
「うふふ、鉄血宰相寄りの考え方どころかその頃の皇太子はすっかり鉄血宰相に心酔していて、新たなる”鉄血の子供達”の一員になっていたそうよ?」
「なっ!?皇太子殿下が…………!?」
「…………セドリックは昔から宰相殿に憧れているフシはあったが、まさか本来の歴史の約2年後には”子供達”の一員にまでなっていたとはね…………」
本来の歴史のセドリック皇太子の状況を知った事で再びその場にいる全員が血相を変えている中ラウラは驚きの声を上げ、オリヴァルト皇子は疲れた表情で肩を落とした。
「話を第U分校の件に戻すけど、第U分校に集められた生徒もそうだけど教官陣も”厄介者”か”曰く付き”の人物でね。Z組の担当教官として赴任したリィン・シュバルツァーも当然その一人よ?」
「ええっ!?リ、リィンがZ組の”担当教官”に…………!?」
「という事はサラはたった2年でリィンに追い抜かれて”教官”を”クビ”になったって事?」
「何でそこでわざとらしくあたしの名前を挙げるのよ!?第一トールズがあのオズボーン宰相による徹底改革されたって話なんだから、絶対自分から教官を辞めているわよ!」
更なる驚愕の事実を知ったエリオットが驚きの声を上げた後ジト目で呟いたフィーの発言にその場にいる全員が冷や汗をかいて脱力している中サラは顔に青筋を立てて反論した。
「うふふ、それに関しては”紫電”のお姉さんの言う通り、サラ・バレスタインは自分の意志でトールズ本校の教官を辞めて遊撃士に戻っているわ。本来の歴史の流れで言う今年の3月末にね。」
「へ…………という事は”本来の歴史の流れ”だとサラ教官は今年の3月末に教官を辞めているんですか!?」
「”Z組”の担当教官の癖に、俺達の卒業まで教えずに自分から辞めるとは、普段から自分勝手かつ無責任な教官とは言え、幾ら何でもあまりにも酷すぎるな。」
「うっさいわね!?それは本来の歴史のあたしで、今のあたしとは関係のない話よ!」
レンの説明を聞いたマキアスが驚いている中呆れた表情をしたユーシスに視線を向けられたサラは顔に青筋を立てて反論した。
「クスクス、サラ・バレスタインに限らず”リィン・シュバルツァー以外のZ組全員”も今年度の3月末までに本来2年の卒業までに学ぶ内容も全て詰め込みで学んで、トールズを”卒業”したらしいわよ?」
「オレ達まで…………」
「それもリィンを残して全員トールズを卒業するなんて、一体何があってそんなことになったのよ…………」
レンの答えを聞いたガイウスが呆けている中、セリーヌは疲れた表情で呟いた。
「そのリィン・シュバルツァーは内戦終結から鉄血宰相――――――いえ、帝国政府の思惑によって様々な要請を受けていたらしいか
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ