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魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
無印編
第6話:奏、吠える
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つまりあの事件の最大の原因はあたしらにこそある筈だッ! 分かるか? そもそもあたしらがライブをやらなけりゃ、あんな事件は起きなかったんだよッ! それを理解せずただ生存者が悪いとか、お前ら全員頭に豆腐でも詰まってんのか、あぁっ!?」
「で、ですが、実際人災で多くの方が──」
「じゃあお前同じ状況になっても誰にも迷惑かけずに生き残る自信があるのかッ!? それとも同じ状況に立ち会ったことあるのかお前はッ!?」
「い、いや。それは……その…………」
「どうせお前、話聞いただけで勝手に想像して決めつけてるだけで、実際の状況とか何も知らねえんだろうが。群衆がパニック起こしたら後先考えてる余裕も無くなるってことくらい、教養あるならわかるだろうがッ!? 評論家名乗るならちったぁ頭働かせろ、この脳タリンの馬鹿野郎ッ!?」
勢いに飲まれつつも何とか反論した評論家を罵詈雑言混じりに言葉で黙らせると、カメラの方を向いてテレビの向こうの視聴者に向けて口を開いた。
「これ見てるお前らもだッ!? どうせこれ見てるの、あのライブ会場に居もしなかった連中だろう? そんな奴らが知った風な口きいて生き残った連中をどうこう言うんじゃねえッ!? 生き残った連中は文字通り、命の危険を肌で感じたんだ。それを知りもしない連中がとやかく言うなッ! もし納得できないってんなら、まずあたしに文句を言いに来いッ! あたしは逃げも隠れもしないッ! そして何よりあたしも生存者だッ! それもあのライブをやった、観客が集まった理由のだッ! あの事件で誰よりも文句を言われる筋合いがあるのはこのあたしだッ!」
それは、奏のアーティスト生命を賭けた啖呵だった。下手をすればこれでツヴァイウィングは干されるどころか、多くの民衆からのバッシングに遭いまともに生活すら送れなくなる危険性がある。
だが奏は止まる気はなかった。ここで止まってしまっては、あの時命をかけて戦ったことが無駄になってしまう。
何より、自分のライブで多くの人が不幸になったというのに自分だけがのうのうとしていては、颯人に顔向けできない。同時に、同じ立場なら颯人もきっと同じ行動をしたという確信があったというのもある。
「だからあの事件で文句があるなら、まずあたしに言えッ!? それが出来ないなら生き残った連中に鞭打つような真似してんじゃねえッ!? 分かったか、日本全国のクソ野郎どもッ!!?」
その言葉を最後に、奏は現場を後にした。
残された司会やコメンテーター、評論家は何もいう事が出来ず、なし崩し的にその番組は終了となった。
その後の事を簡潔に述べれば、結果的には何かが大きく変わるという事はなかった。あの番組以降も依然として生存者への迫害は続いた。番組以前に比べると大なり小なり大人しくなった印象は
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