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魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
無印編
第5話:黄金の時間
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するが彼女が臨戦態勢に入る前に颯人が彼女を宥めた。
「待て奏っ!? ウィズは、ぐぅっ?!」
「颯人ッ!?」
慌てて奏を宥めようとする颯人だったが、やはり奏が受ける筈だった絶唱のダメージを代わりに請け負うのはかなりの負担だったのか立ち上がる事が出来ずにその場に蹲ってしまう。
彼が苦痛の呻き声と共に蹲った瞬間、奏は怨敵ウィズの存在も忘れて颯人を支えた。
颯人は全身に走る痛みに顔を顰めながら奏に告げる。
「あ、安心しろ。そいつ、ウィズは味方だ」
「はぁっ!?」
「本当だ。ウィズのおかげであの時俺は一命を取り留めたし、お前を助ける為の力も手に入れた。いけ好かないところはあるが、少なくとも敵じゃない事は俺が保証する」
「利害が一致しているだけだ」
〈リカバリー、ナーウ〉
颯人の弁護に素っ気なく答えつつ、ウィズは颯人に回復の魔法を掛ける。彼の体を魔法陣が包み、奏の絶唱の反動で彼が消耗した体力を癒した。
見る見るうちに顔色が良くなっていく颯人の様子に、奏と翼の2人は初めて見る魔法と言う存在に視線を釘付けにされる。
体力を回復してもらった颯人は勢い良く立ち上がるとその場で軽く体を動かす。体の節々は痛むが体力が回復したおかげで動けないほどではない。
問題がない事を確かめると奏の方を向いて両手を広げて見せる。
彼の様子と今し方見た光景に、流石にこれ以上ウィズを一概に敵と判断することは出来なくなり奏は黙って頷いた。
「な? 少なくとも敵じゃないだろ?」
「んまぁ……そう、だな。あっ!?」
ウィズが敵ではないと言う言葉に一応の納得を見せた奏は、そこでやっと自分の近くで倒れている少女の存在を思い出した。
慌てて少女の容体をチェックすると、大分衰弱してはいるようだがそれでもまだ生きていた。奏が彼女に掛けた魔法は未だ健在のようだ。
その事に奏は一瞬安堵するが、息も絶え絶えな少女の様子に直ぐに表情を引き締めるとウィズに先程颯人に掛けたのと同じ魔法を掛ける様に頼んだ。
「おいあんたっ! 今颯人にやったのと同じのをこの子にもやってくれっ! 重症なんだッ!?」
奏の懇願を、ウィズは最初取り合おうとはしなかった。小さな溜め息と共に腕を組んでそっぽを向き、非協力的な姿勢を見せた。
だが、颯人が奏の援護に入ったことで彼の態度に変化が訪れる。
「俺からも頼むよ、ウィズ。あんただったらこの程度屁でもないだろ?」
「言っておくが、リカバリーでは傷の治療そのものは出来ないぞ。出来る事は飽く迄も体力の回復だけだ」
「やらないよりはマシさ」
颯人の言葉に、数秒黙っていたウィズは大きく溜め息を吐くとバックルの左右のレバーを動かした。するとレバーの動きに連動して掌型
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