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緋弾のアリア ──落花流水の二重奏《ビキニウム》──
最高に最低な──救われなかった少女 T
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するところまで達するように、ただひたすらに、学ぶ──。
良いコンセプトじゃないか、と俺は内心で嘆息した。
ただ、理子はその感想を見透かしていたのかもしれない。
彼女が「だけど」と前置きするのと、『ちょっと危ない』の意味を俺が理解するのとが、ほぼ同時だった。
「《イ・ウー》には規律がないの。都合の悪いことを身内に話されれば、その人を狙う。そのせいか、遵法意識の欠片すら無いような人も居るから、注意しないといけないんだよねー」
そう言うと、理子は親指と人差し指で『銃』を真似た形を作る。
それが何を意味しているのか、もう、分かってしまった。
「いーい? あっくんとアリアは《イ・ウー》に目を付けられてるんだよ? 理子が仮にも逮捕されたことで、少なからず警戒はしてる。まだ手出しはされないだろうけど、気をつけてね? 後ろから、バーン、ってされちゃうかもだから。くふふっ」
そう言うと彼女は、お手製の銃の引き金を引いて、発砲音を真似てみせた。動作は可愛らしいが、その内容は物々しい。
これは自分でも予期していなかった。《イ・ウー》に反感を買われていることは少なからず読めていたが、まさか、ここまでとは。下手すればいつ殺されるかも分からない、ってことだね。
これは──かなり重要な忠告だ。有難く受け取っておこう。これを知っているかどうかで、後の展開を読む精度が、上がる。
例えば、《魔剣》がどうであるかを知ることにも、ね。
「勿論、気を付けるよ。ご忠告ありがとう。……ところで、ひとくちに《イ・ウー》といっても、派閥があるんだろう?」
「そそ、《
研鑽派
(
ダイオ
)
》と《
主戦派
(
ノマド
)
》だね。前者が個々の能力を高めるだけの穏健派、後者は《イ・ウー》の権力を利用する過激派で──世界を支配しようとしてるの」
「ふむ、常識的に考えても、その過激派から狙われているワケだ。まぁ、色々と武偵は
柵
(
しがらみ
)
があるからねぇ……」
武偵法9条と、3倍刑。鬱陶しいのはこの2つだ。
殺人を許容するワケじゃないが、下手をすれば正当防衛が通用しないことすら有り得る。そうすれば一巻の終わりだね。
武偵法の改正は考えてほしいモノだけれど、難しいかねぇ……。
「ところで《魔剣》は、理子と同じ《研鑽派》だったかな?」
「うん、そうだよ。《魔剣》の話に移る?」
「……いや、まだ」
……まだ、僅かに早い。《イ・ウー》の問いを、あと1つだけ。
「理子は《教授》を知っているだろう? 実は始業式の日に、その男と連絡を取ったことがある。そこで依頼をされたんだ。報酬込みで、『如何なる事象からもアリアを護れ』って」
「あの方が……? 何がしたいんだろ……」
理子が目を見開く。予想外
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