第2章(原作2巻) 堕ちし刃(デュエル・バウト)
第21弾 刃と刀(エッジ・トゥ・ブレード)
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たマキは少し俯きつつも、俺に肩を貸してくれた。
そして、俺はマキと共に周一の元に歩み寄る。
「周一」
「……無事……だったか」
「なんとか……ね」
周一は、もう殆ど動かないであろう体を起こしながら、そう言った。
「……まだ、戦えるか?」
「ああ。そういうお前はどうなんだ?」
「俺は多分、次全力出したら倒れるかな……」
「そうか……」
そう言った周一は、俯いた。
対する俺は、でもと言って続ける。
「周一に何か策があるって言うなら、それが実行できるまで……持たせるよ」
それを聞いた周一は、驚いた様な顔をしていた。
それをみた俺は、軽く笑った。
「何がおかしいんだよ……」
「いや、周一の驚く顔、初めて見たなと思って」
俺は自分の足で立つと、ベレッタを抜き出した。
そして、再装填をする。
「で、策はあるの?」
「……無いことはないが」
そういった周一は、未だに交戦を続ける2人の方へと視線をやる。
「あいつらの力が必要なのな」
「ああ……」
「わかった」
そう言った俺は、現状の自身の武装を再確認する。
あるのは、DEが3挺にベレッタが2挺。
それに加えて霧雨と、フォールディングナイフ……だけか。
いや、それだけあれば十分。寧ろ多いぐらいだ。
「俺があいつの相手をしてる間に打ち合わせしてくれ」
「でも、お前そんな体じゃ……」
「さっきも言ったろ。策が実行できるまで持たせるって」
そう言った俺は、マキの方へと向き直る。
それで俺の言いたいことを察したらしいマキは、首を縦に振るのだった。
「分かってる。私も一緒に戦うよ」
「頼む」
そう言って、俺はマキと共に周一に背を向けた。
「じゃあ、頼りにしてるぜ大将」
俺はそう言い残して、マキと共に走り出す。
全身が軋むように痛む。
俺は軽く歯を食いしばりながらも走る。
「凛音! 歳那!」
「……シュウヤ!?」
驚愕する凛音を他所に、俺はベレッタを周二に放つ。
周二は何事も無かったかのように、その銃弾叩き落とす。
「2人とも、周一君の所へ!」
「わ、分かった!」
「了解」
マキの呼びかけに応じた2人は、そのまま後方の周一の元へと向かっていく。
「行かせない……!」
「お前の相手は???こっちだ!」
フォールディングナイフを展開した俺は、右手にベレッタ、左手にフォールディングナイフという一剣一銃の構えをとる。
そのまま迫り来る周二と交錯する。
「そこ!」
「……チッ!」
火花を散らしながら、俺と周二の刃がぶつかり合う。
一見、互角に見えるだろう。
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