第2章(原作2巻) 堕ちし刃(デュエル・バウト)
第21弾 刃と刀(エッジ・トゥ・ブレード)
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。Sランクさんよ」
そう言いながら、周二はこちらへと近付いて来る。
とどめを刺す気満々だ……。せめて……せめてマキだけでも逃さなければ……!
そう考えはするが、俺の体が邪魔をしてマキを脱出させることができない。
「???チェックだ」
いつの間にか、俺達の傍に立っていた周二は、西洋刀剣を振りかざした。
そこへ、1発の銃弾が介入する。
それにより周二は、俺達から離れた。
「……まだいるのか?」
周囲を見渡す周二は、そう呟いた。
すると、どこからとも無く声が聞こえてきた。
「天然???理心流」
直後、周二の正面から突っ込んでくる影が現れた。
それは、歳那だった。
「???『月影』ッ!」
「……どっから」
歳那の放つ一撃をバックステップで避けた周二は、何かを呟きながら体勢を立て直す。
そこは歳那が、間髪入れずに突きを繰り出す。
その突きを、周二は刀剣で受け止める。
「……やっぱ容赦無いね。歳姉は」
そう言った周二は、苦笑した。
「……笑止」
対する歳那は、表情を一切変える事なくそう告げた。
そんな会話の直後、歳那の背後から新たな人影が現れる。
「天然理心流???『日昇』ッ!」
「な……!」
突如として現れた影……否、凛音は下段から高速での斬り上げを行い、周二の刀剣を弾きあげた。
対する周二は、あまりの出来事に硬直するのであった。
「……天然理心流の使い手は、歳那だけじゃ無い!」
「クッ……マジかよ。もう動けるように……!」
「歳那!」
「うん」
軽く言葉を交わした2人は、左右に散開して周二を挟み込むような位置に移る。
対する周二は、弾かれた刀剣と先程手放した日本刀を走りながら回収する。
「天然???」
「???理心流」
次の言葉は、2人の心がどれ程まで重なっているかを表すかのようだった。
「「???合技『月日』ッ!」」
漸く動くようになった体を起こした俺の視界に入ったのは、凛音と歳那による完璧な連携攻撃。
周二の正面では、自身を軸回転させながら絶え間なく攻撃を繰り出し続ける歳那。
対して周二の背面側では、歳那に対して行われようとする攻撃を、凛音が素早い斬撃で捌いていく。
「……凄い」
「あれが……天然理心流……」
2人の連携に、俺とマキは息を呑んだ。
それも束の間。
俺はフラフラと立ち上がる。
「……シュウ君」
よろけて倒れそうになったところを、マキが支えてくれた。
「悪い……」
「良いんだよ……さっき、私のこと守ってくれたのに比べれば……」
そう言っ
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