第2章(原作2巻) 堕ちし刃(デュエル・バウト)
第21弾 刃と刀(エッジ・トゥ・ブレード)
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二が射線から外れたが故に。
「……お前もそれを避けるのか」
「……チッ!」
俺の言葉を聞いた周二は、即座に間合いを開く。
が、そこへ空かさず周一が斬りかかる。
「……逃がさない」
「兄さんか……!」
今度は周一の刀を同じく刀で抑える周二。
俺はその傍らで懐からフォールディングナイフを抜くと、気配を殺して周二の後方から斬りかかる。
対する周二は、その俺の右手を左手一本で掴んで、俺の斬撃を抑え込む。
「……危ねえな」
「前に集中しなくて良いのか?」
「……は?」
俺に言われた周二は、再び自身の正面へと向き直る。
そこには、居るべき筈である周一が居なかった。
周二は、掴んでいる俺を、一本背負の要領で投げ飛ばすと、自身のいた地点を離れる。
直後、その地点へ上から剣を構えた周一が現れる。
「……やっぱりかよ」
「流石にわかるようになってたか……」
と、言った言葉を交わしながらも、再び斬り合いが始まった。
対して、投げ飛ばされた俺はというと、受け身を織り交ぜながら、棚の陰へと滑り込む。
……さて。さっきサイレントアンサー中にやって、感覚はわかってるから、後はこっちの俺がやってくれるかな。
俺は、ナイフを仕舞い両手にベレッタを装備する。
そして、未だに刃を交え合っている2人の元へと駆けて行く。
「周一!」
俺の呼びかけにより、秀一は瞬時に周二との間合いを開いた。
それを確認した俺は、フルオートに切り替えた両手のベレッタを発砲する構えになる。
但し、それは無闇にでは無くしっかりと計画したコースを撃つ様に。
「???『空間撃ち』」
技名を呟いた俺は、迷いなく引き金を引く。
俺の放った弾丸は、床や天井で跳ね返り跳弾と化す。
そんな跳弾に、後続の弾丸がぶつかり連鎖的に弾幕が形成されてゆく。
この技『空間撃ち』は、俺が中学時代に考案した技。
その中身としては、屋内でのみ使用可能な跳弾式戦術技。
しかし、この技は誤って相手を殺めてしまう可能性があるハイリスクな技でもあった為、考案だけで実戦運用したことは一度もない。
つまるところ、今回が初めて実行したということだ。
今回使用に踏み切った理由としては、相手が避けるのが上手いと言うのが主な理由であったりする。
「……殺る気のない弾など!」
そう叫んだ周二は、弾丸の斜線を刀で変更して行く。
しかし、それも予想の範囲内。
俺はさらにその先を読んで銃撃しているが故、逸れた弾丸が別の弾丸と衝突する。
これを連鎖的に、且つ無数に行っていき、相手を包囲することを目的とした、弾幕を形成していく。
それに気付い
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