第2章(原作2巻) 堕ちし刃(デュエル・バウト)
第21弾 刃と刀(エッジ・トゥ・ブレード)
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た」
「それが、お前の家に伝わる技か?」
「そうだ」
「すげぇな……」
俺が感嘆していると、周一が突然頭を下げて来た。
「すまない……俺が不甲斐ないがあまりに……。そもそも俺があの時……コイツを……」
そう言う周一の方を掴んだ俺は、その頭を上げさせた。
「お前が謝る事じゃ無い。それに、何時迄も過去に囚われてたって、過去には戻れないし、変えることなんて不可能なんだ。だからさ、これから先のことについて考えよう。もう、過去の事を引きずったり、謝罪したりしなくて良い」
「……ありがとう」
そう呟く周一は、瞳に涙を浮かべていた。
俺はそんな周一の肩を再び叩くと、凛音と歳那の元へと向かう。
「凛音、歳那」
俺が呼ぶと、歳那は即座にこちらを向いたが、凛音は何かを躊躇う様子だった。
「どうかしたのか?」
「その……色々迷惑掛けて……ごめん」
そういった凛音は、俯いた。
「……そうだな。お前1人で勝手にいなくなっちまったもんな」
俺の言葉に凛音は震え始めた。
俺はそれを承知の上で続ける。
「もっと、俺等の事頼ってくれよ。迷惑だなんて思わない。それが仕事だし、何より大切な仲間が困ってるのを見過ごすなんて出来ないんだから。それは歳那も同じだよね?」
俺の言葉に歳那は、コクリと頷いた。
「凛音、もっと私を頼って欲しかった。私は貴方の幼馴染みでもあり、同志でもあり、何より???大切な相方なんだから」
それを聞いた凛音は、堰き止めていた感情が溢れ出してしまったようで、歳那に抱きつき泣き始めた。
「ごめんね……ごめんね……」
「良いんだよ。こうして、凛音が無事でいてくれたのだから。ただ、次からはしっかりと相談するって約束してね? 私も困ったら凛音に正直に話すから」
「うん……絶対……約束する……」
俺はそんな2人のもとを離れ、散らばった武装の回収を始めた。
さてと、先ず俺の雷鳴は何処に……。
そう思って進もうとした瞬間に、俺の視界は大きく揺れた。
「……ッ?! シュウ君?!」
遠ざかるマキの声を最後に、俺は意識を手放した???
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