第2章(原作2巻) 堕ちし刃(デュエル・バウト)
第21弾 刃と刀(エッジ・トゥ・ブレード)
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……ってわけか」
俺はそこまで言って、交戦中の2人に視線を向ける。
其処には、肩で息をする周一と、反対に息を乱す事なく相対する周二の姿があった。
「周一の奴……ブランクがデカいんだな……」
このままでは、周一が負けることが目に見えた俺は、即座に策を講じ始める。
「歳那、凛音の事頼めるか?」
「了解しました」
「私とシュウ君は?」
「周一の援護に行くぞ。いいか?」
マキは首を縦に振ってくれた。
それを確認すると、俺は立ち上がった。
「さて……開始と行くか」
俺の言葉で、歳那は棚の上へと向かった。
「どうやってアシストするかな」
俺はそう呟いて、即座に思考を回す。
そして、一つの案を導き出した。
「マキ、諜報の要領で極限まで気配消していけるか?」
「できるけど……?」
「ならそれで、俺の真反対に向かってくれないか?」
「わかったけど……どうするの?」
尋ねられた俺は、作戦の算段を説明し始めた。
「俺が陽動しつつ周一のアシストに回る。だから、俺が合図を出したら、奇襲をかけてくれ無いか?」
「そういうことね。了解」
そう言い残したマキは、自身の気配を完璧に消した。
それにより、俺の視界で彼女を捉えることはできなくなった。
……飽く迄も今の俺が、だけどな。
俺は2挺目のベレッタを抜き、双銃の構えを取ると、戦場へと走りこむ。
「周一!」
俺は駆け込むと同時に、急旋回しつつベレッタを周二に向けて放つ。
対する周二は、何事も無かったかのように、それを避ける。
「来るな! これは俺自身の戦いだ!」
「うるせ! そんなブランクだらけの体で戦えるわけないだろ!」
俺は周一の言葉を一蹴しつつ、ベレッタを絶え間なく放ち続ける。
「そんなバカスカ撃ってると、弾が無くなっちゃうよ?」
避け続ける周二が、俺にそんな言葉を投げてくる。
確かに当たらないんじゃ意味が無いよな。
でも、無駄に撃ってる訳じゃ無い。
「周一! 立てるか?」
「当たり前だろ……!」
俺の言葉に応えるかの如く、膝を突いていた周一が立ち上がる。
それを見た俺は、空になった左右の弾倉を即座に抜き再装填する。
同時に、地面に落ちた空の弾倉2つを、周二目掛けて蹴り飛ばす。
「……どうせ中身は閃光弾なんだろ? 知ってるんだから」
そう言った周二は、目を閉じて刀を振り、俺の飛ばした弾倉2つを切り裂いた。
……ここまでは予想通りだぜ!
「生憎だったな。俺もそこまで単調じゃ無いんでな」
そう言い切ると同時に、切り裂
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