黄金の大鐘楼
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ワバミ》は過去を幾度も回顧している。
大蛇は彼らが愛した場所をこれ以上傷付けさせないように奮闘する。
外敵であり、現状の全ての元凶であるエネルを打倒すべく同じ志を持つ青海人の男を援護するのだ。
大蛇は巨大豆蔓から体を離し、目一杯箱舟マクシムへと首を伸ばす。
大蛇は満身創痍の体を動かし、その巨大な口を大きく開いた。
ルフィが勢い良く大蛇の口から飛び出す。
エネルは即座に雷神へと変貌し、ルフィを再び迎え撃った。
「オラァ!!!」
勝負は一瞬であった。
ルフィは大蛇の体内から空へと飛び出した瞬間には腕を前方へと押し出していた。
技名を叫ぶこともせず、一心不乱に"ゴムゴムの黄金回転弾"をエネルへと叩き込む。
奇しくもルフィ本人が気付くことは無かったが、ルフィは蒸気を体から発した状態で技を繰り出していた。
それは後に"ギア2"と命名する技の原理をルフィが無意識の内に体で覚えていたこと、そして黄金回転弾を繰り出すために腕を捻じったこと、幾つもの偶然が重なったことが起こした現象であった。
今のルフィは右腕を何重にも捻じったことで体内の血液の流れは爆発的に上がり、身体能力は飛躍的に上昇している。
その速度は通常のルフィの技の速度を軽く凌駕し、エネルへと直撃した。
戦闘が開始されて早々攻撃されたことでエネルはまともに防御することも出来ず吹き飛ばされる。
血しぶきが飛び散り、黄金の矛が砕け散った。
歯は無残に折れ、骨には罅が入る。
エネルはルフィの黄金回転弾により深刻なダメージを負い、マクシムの黄金の顔へと叩き付けられる。
黄金は大きく凹み、エネルは吐血した。
「……まだだァ!!」
しかし、それでも尚エネルは倒れない。
待望への執念と神としての矜持が今のエネルを動かしていた。
ルフィは宙から眼下へ落下し、大蛇も満足気な様子で大地へと墜落していく。
エネルは深刻なダメージを負うことになったが、自身の勝利は揺るがないことに笑みを深めた。
しかし、雷迎が押し返される光景を視界に収めた瞬間、エネルは驚愕のあまり言葉を失うのであった。
神の地へと雷迎が迫る。
雷迎は徐々に神の地を消滅させんと堕ちる。
アキトは為す術無くその圧倒的な力に押されていく。
樹木が大地から引きはがされ吹き飛ばされる。
大地は荒れ、神の地全体を爆風が襲う。
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