暁 〜小説投稿サイト〜
戦闘携帯のラストリゾート
銀の弾丸
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意味ではこちらを伺っているように見える。
 それはきっと、わたしが与えてしまった不信だ。実は大したことはないただの子供、丁重に扱ってあげなければいけないと思われても仕方がない。
 だからまずは、わたしの気持ちを伝えなきゃ。

「昨日と同じようにはいかない。必ず……あなたとバトルして、勝つ。」
「……どうするつもりなのか見せてもらいましょうか!行きますよ、マーシャドー!」

 カードから飛び出てきたマーシャドーが、太陽の生み出す陽炎のようなオーラを纏って現れる。ここに来るまでにわたしが倒した数は12体。つまり攻撃力は12倍だ。昨日と同じ条件。
 まともに受ければ、いや効果今一つにしたところで問答無用の一撃がわたしのポケモンを瀕死にするだろう。先制の一撃で倒そうとすれば『影撃ち』が、守りを固めれば相手の能力変化を奪ってから攻撃する『シャドースチール』が飛んでくる。
 だから、わたしも本気で行く。

「お願い、力を貸して・・・・・・シルヴァディ、レイ!」

 ボールから呼び出したのは、狼の顔に昆虫の足、獣の胴体に魚の尻尾を持つキメラのようなポケモン。それにツンデツンデは直接フィールドに出るのではなく、体の一部がレゴブロックで模したような拳銃の形としてわたしの手に収まった。
 シルヴァディはちらりとわたしを見る。まるで舌打ちのように爪で地面を鳴らすと、敵であるマーシャドーを見た。
 ……信じてる、なんて言える立場じゃないけど。今はこのバトルを勝つための全力を尽くすしかない。
 
「ノーマルタイプの強力なポケモンなら影撃ちやシャドースチールを使わせず有利に戦えるという作戦かもしれませんが・・・・・・甘すぎますよ! 『インファイト』です!」
「わたしの本気はそんなものじゃない! このメモリを受け取って!」

 ツンデツンデの銃から打ち出すのは、シルヴァディのタイプを変えるメモリ。ゴーストタイプのそれを受けたシルヴァディの瞳や尾が漆黒に変化する。
 そして、格闘タイプの技はゴーストタイプには一切効かない。拳を振るう風圧さえ感じられる連打は、シルヴァディの体をすり抜ける。

「『マルチアタック!』」

 メモリによって変化したのと同じタイプで放たれる一撃。漆黒の爪が、マーシャドーの体を引き裂く。ゴーストにゴーストは効果が抜群だ。
 シルヴァディ専用の技による弱点の攻撃。並のポケモンなら一撃だ。だけど分散したマーシャドーの体が再びくっつき、元の姿を取り戻す。

「まだですね! 『気合のタスキ』の効果により、マーシャドーは一撃では倒されません!そしてゴーストタイプになったということは、『影撃ち』を防ぐことはできないということ! 残念ですが、またあなたの負けです!」

 マーシャドーの両手から素早く影が伸びる。先制による
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