暁 〜小説投稿サイト〜
戦闘携帯のラストリゾート
銀の弾丸
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て、ポケモンバトルで魅せるアローラの怪盗じゃない!

 ランプラーを倒して、バケッチャも倒す。出くわしたトレーナーもグソクムシャの出会い頭やポリゴンZの破壊光線で一撃で倒した。優れたGX技に依存するだけの相手なら、それを使わせる前に倒せる。システムの都合上、挑戦中一度しか使えないので気安く使えないのもあるだろう。

 問題は、ゴール手前の大型ポケモン。今日はビークインが大量のミツハニーを纏って立ちはだかっていた。
 ビークインもミロカロスも、よるのこうしんで戦うデッキに入っているポケモンらしい。その中で珍しく最終進化系なので迷路のラストに配置されているみたいだ。

【ビークインを守る『防御指令』そして周りから蜜を持ってきて体力を回復させる『回復指令』を発動し続けている状態ですね。昨日同様強力な技には『守る』を使うのでしょうが……】
「出し惜しみはしない……いくよレイ! 大砲の形態!」

 ボールから出てきたレイが取っ手のついた大型の筒のような姿に変形し、わたしはそれを力を入れて砲身をビークインに向ける。

「『ロックブラスト』!!」
 
 一発の威力ではなく、弱点となる岩の砲撃を乱射する。ミツハニーを守りを打ち破り、貫き、残る三発がビークインの体を激しく叩いた。

「これで──」
【いえ、まだです!】

 ビークインが力を振り絞りミツハニーに『攻撃指令』を下す。玉砕覚悟のようにミツハニーが四方八方からわたしとレイに突っ込んでくる。

「いくよ、レイ! わたしに、あなたを、オーバーレイ!」

 ツンデツンデの巨大な砲身がほどけ、まるでテレビの中の特撮ヒーローのようにわたしの体を覆う。赤と蒼の二色の装甲で覆われたわたしは、ミツハニーに刺されることなく攻撃を防いだ。

「これで終わり!『ジャイロボール』!』

 わたしを覆う残った体で出来た玩具みたいな銃から放たれるのは、ツンデツンデ一番の得意技。相手のスピードが早いほど回転数を増す不思議な銃弾が、ビークインの体をすり鉢みたいにガリガリ音を立てて走って戦闘不能にした。ツンデツンデの姿が、わたしを覆う装甲から元に戻る。

 怪盗になる前は、メレメレ島を守るヒーローみたいな島キャプテンだったわたし。怪盗になってからはあまりやらなくなっていたけど・・・・・・自分にできることは惜しみなくやる。そう決めた。

「今度は、負けないよ。あなたをポケモンバトルで驚かせてみせる」

 もう一度決意を込めてつぶやき、わたしは二度目となる迷路のゴールをくぐった。


「……お待ちしていましたよ、元一番乗りのお嬢さん」

 ワープホールを抜けた先では、昨日と違い最初からわたしの真正面にチュニンが立っていた。シャトレーヌとしての笑顔を浮かべているけどどこか真剣、ある
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