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戦闘携帯のラストリゾート
模犯怪盗の迷推理
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も程があるクルルクの迷推理にわたしは本当のことを話す。リゾート、ホウエンのポケモンバトルの管理者であるキュービさんに直接会って予告状を渡したこと。本気で盗むしそちらにも加減はしないでほしいと伝えたこと。バトル大会に出て決勝まで進んだところで正体を明かすつもりでいたのに、第一予選でシャトレーヌに負けてしまって今から明日もう一度あるチャンスに向けて対策を考えようとしたこと……
 説明するだけでも情けなくなって息が荒くなるわたしに、クルルクはゆっくりと息をついて言った。

「そっか……すごく良くやってるね、ラディ。君は怪盗として立派だよ」
「どこが!? クルルクなら、もっと簡単に……」

 泣きそうなわたしにクルルクはゆっくりと首を降った。

「そもそも僕なら唯々諾々と八百長を受けてるよ。勝手に連れてきて本気で盗めなんて言われてもスズの発案ならともかくホウエンの人のことまでは知らないからね。でも君は、アローラの怪盗として、ホウエンの人たちに本気で盗むところを見てもらって楽しんでもらおうとした」
「……やっぱり、本気で盗むなんて言わなきゃよかった?」
 
 シャトレーヌのチュニンにも勧められたこと。今からでもキュービさんに元の八百長に戻すよう願っても貴方を責めないと。

「違う違う。第一予選で負けたなんて言うけどチャンスは明日もあるんだろう?それで、一度負けたくらいで諦めずきちんと対策を練ろうとしてる。マーシャドーの強さにもカラクリがあることに気づいてる。それは、どんな状況も切り開く怪盗乱麻の名にふさわしい行いじゃないか。情けないなんてことがあるもんか」
「でも……クルルクなら負けたりしなかったでしょ」
「ラディは、僕を完璧で無敵な存在かなにかだと勘違いしていないかい?」

 そこまでは思わない。でも、さっきふざけた推理をしたのもわたしに本当のことを話させるためにわざとだって昔からの付き合いだからわかる。

「じゃあ聞くけど、クルルクにはマーシャドーの強さの理由は見当もつかない?」
「初見で勝てたかどうかはともかく、一応大会のルールは聞いていたからラディの説明でカラクリはわかったよ。教えようか?」
「……いい、言わないで」
「うん、それが君だ」

 クルルクがわたしの頭を撫でようと手を伸ばして、やめる。昔は頑張ったや辛いときは頭を撫でて褒めたり慰めてくれた。その手を一年前にもう子供じゃないと払ったのは、こっちの方だ。
 怪盗としてのわたしをサポートしてくれるスズや仲間のポケモンたちの手はいくらでも借りる。それ以外のことは…自分のことは自分で決める。

「……よし! それじゃあ話も聞けたところで気を取り直して遊ぼっか。こんなこともあろうかとデッキは君の分も用意してあるよ」
「話聞いてた!? 今のわたしに遊んでる時
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