暁 〜小説投稿サイト〜
戦闘携帯のラストリゾート
行進は流れ星のように
[2/4]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
、助走をつけてスターミーの上に飛び乗る。発生させた波へサーフボードみたいにバランスを取って乗り、そのまま激流がバチュルたちを押し流す。

「よし、これで全部……ッ!?」

 背中に走る鋭い刺激。痺れて感覚がなくなったわたしの体が強張ってバランスが崩れる。だけど、スターミーがそれに気づいてわたしが落ちないように支えてくれた。

「一体残った……!? 『サイコキネシス』!」

 波が引き、水浸しになった地面に降りると同時にスターミーが残ったバチュルに向けて念力を放つ。なすすべもなく吹き飛ばされたバチュルは、瀕死になると同時に赤い光になって消えた。

「ありがとう、スターミー。麻痺はしてない?」
 
スターミーは返事代わりに胸のコアを光らせつつ、『自己再生』で回復した。そして再び浮かび始める。
 一撃で倒しきれるものと思ったけれど、そんなに甘くはなかったらしい。スターミーの体もちょっと電撃を受けていたところを見ると『放電』あたりを使われたのかもしれない。
 
 
【ラディも、体にしびれは残ってませんね?】
「うん、大丈夫」 

 スターミーと一緒に体を軽く捻ってみる。特に違和感はない。今度は気をつけないと。

「それじゃあ、気を取り直して・・・・・・」

 再び迷路を走り始める。今度はバケッチャ達が三匹ころころ転がりながら現れた。ちょっとかわいい・・・・・・ううん、予選クリアのために加減はできない。

「まずは『うずしお』!」

 スターミーが波ではなく水の竜巻を発生させてバケッチャを巻き込む。これだけだととても倒しきれないけれど、動きを攪乱するには十分。そして

「『冷凍ビーム』!」

 放たれた光線がバケッチャごと渦を氷漬けにする。倒せたかどうかはわからないけれど、これでさっきみたいに攻撃を受けることはない。
 状況に合わせた判断に満足していると、遠くの曲がり角から足音が聞こえた。

「うお、派手にやってんな」

 大人の男が、わたしが凍らせた渦巻きを見て驚いている。それからこちらを見て。

「それもカードじゃなくてボールとか、こりゃ予選落ちかな」
「・・・・・・ケンカ売ってる?」

 いつもより低めの、男の子みたいな声でわたしは返事をする。

「んじゃまあ、せっかく会ったしバトルといくか。親からもらって思い入れとかあるのかもしれねえが、このリゾートではボールじゃカードに勝てねえってことを教えてやるよ」

 男はいやな笑みを浮かべてカードを取り出す、そこからエルフーンが飛び出してきた。

「こいつのGX技は『トイボックス』。フェアリータイプの技を一回使うだけで発動できて、あらゆる道具を五個も使えるようになる! おまけに特性がいたずらごころだから先制で確実に使えるって訳
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ