闇
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ら、直ぐに私達と合流して下さい!いいですね!?」
「ほ〜い」
緊張感無く答えたリュカは、一人で美女が囚われている(リュカ曰く)奥へと進んで行く。
アルル達はリュカが居ない不安に怯えながら、血痕を辿り奥へと進む。
リュカと別れたアルル達は、血痕を辿り暫く進むと、盗賊団の一味らしき数人の男達を発見する。
盗賊等はまだアルル達に気付いてなく、談笑しながら酒を飲み交わす。
アルル達は、そっと物陰に身を潜め、状況の把握に努めている。
《あそこにグプタさんは居ないみたいだけど………》
「しかし、あのガキがナイフを隠し持ってるなんて驚いたぜ!」
「ぎゃはははは!おめー、ダっせーな!不用意に近付いて切られてやんの!」
《この血って、あいつの?失敗したわ!こっちじゃなかったのね!?》
アルルはウルフ達に目で合図し、リュカと別れた所まで戻る事に…
その頃リュカは、見張りと思われる4人の盗賊達と対峙し、にこやかに挑発している。
「やぁ、不細工過ぎて区別の付かない盗賊団の皆さん!美女はこの奥かな?」
「何だテメーは!?どっから入ってきやがった!?」
「あはははは…どっからって…入口からに決まってるじゃん!ばっかじゃねぇーの!?」
みんな不細工で区別の付かない同じ顔に青筋を立てて激怒する!
「テメー、ぶっ殺されてーのか!!」
「何でお前等みたいな輩は、同じ台詞しか言えないんだ!?………まぁいい…人質は無事なんだろうな?エッチな事してないだろうな!?」
「あぁ?テメーはあのジジイに雇われた傭兵か!あのジジイも懲りねーなぁ…誘拐ってのはビジネスなんだよ!攫った商品に手を出したら、金が入らなくなる!…そう言ってカンダタ親分に釘を刺されちまったよ!!」
「……カンダタ……」
リュカの瞳に静かな闇が灯る…
当然ながら盗賊達はそれに気付く事はない。
「でもよ、さっきあの女の彼氏が、たった一人で乗り込んで来やがってよぉ…ボコボコにされてたぜ!……なぁ!」
「あぁ!アイツは商品じゃねーからな!隠してたナイフで切られたジェイブが、ブチ切れてボコボコにしてたっけ!…もう死んでんじゃねぇーの?ぎゃはははは!」
リュカの顔から笑みが消える…
「この奥に居るのか……?」
「あぁ!この奥で、虫の息だよ!」
「よぉ…もうそろそろ、身代金の支払期限が切れるだろ!?そうしたらあの女は商品じゃねぇ…あの小僧がくたばるまで、目の前で犯し殺してやろうぜ!…おい、にぃちゃん!テメーにも死ぬまでの短い間、最高のショーを見物させてやんぜ!ぎゃはははは!」
調子に乗った盗賊達は、情報をベラベラ提供し、そしてリュカの怒りを煽っている。
「そんなショーは遠慮する…俺の趣味はそんなに悪くないんでな…」
リュカが低く呟き、盗賊共に手を翳す!
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