第64話 踏み出す一歩
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無縁の生き方をしてきたクローゼやティータは信じられないという表情を浮かべている。
「奇襲をかわした俺はヨシュアと戦い勝利した。そして俺は気絶したヨシュアを連れて行こうとすると新たに数人の刺客が現れて俺とヨシュアに襲い掛かったんだ」
「えっ、ヨシュアさんにもですか?」
「口封じか……」
リィンは恐らくヨシュアの仲間であるそいつらがヨシュアも始末しようとしたことに驚くと団長が口封じが目的だと話す。いくら失敗したからって即殺そうとするなんて……猟兵もかなりブラックな職業だけどそいつらも負けてないくらいブラックだね。
「その刺客達も倒した俺は全員を縛り上げようとしたんだがそいつらは既に息絶えていた。調べてみると即効性の毒を飲んでいたようだった」
「毒を……」
「恐らく口内に自決用の毒を仕込んでいたんだろう。それを即座に実行できる辺りまともな集団じゃないだろうな」
毒と聞いたエステルは苦しそうな表情をしてアガットが迷うことなく自決した集団の異常性を話す。一応わたしも敵に捕まった際に情報を話さないように訓練はしているが、即自決なんて真似は出来ないよ……
「そいつらの腕には蛇の模様が刻まれていた。それを見た瞬間俺はこの集団、そしてヨシュアが『身喰らう蛇』だと確信した」
「身喰らう蛇……」
カシウスが言った身喰らう蛇という言葉……理由は分からないがその名を聞いたとき、背筋が凍るような気持ちになった。
「身喰らう蛇……聞いたことが無いわね」
「俺もないな」
「いや、俺はあるぞ」
シェラザードとアガットは聞き覚えが無いそうだがジンだけは知っているみたいだね。
「身喰らう蛇はゼムリア大陸の闇に存在すると言われている謎の組織だ。その勢力や所属している者達については一切も明かされていないが強大な力を持った危険な組織だと言われている。過去に起きた大事件の陰にはこの身喰らう蛇が暗躍していたんじゃないかと推測もされているほどだ」
「そんな奴らがいたのか……」
リィンは新たに知る裏の組織に驚いている。こういうことは団長なら知ってるかも。
「団長は知っていたの?」
「噂ぐらいは知っているぞ」
「団長でも噂くらいしか知らないの?」
「調べるのもタブーなくらいだ。理由もなしに余計な火種に突っ込む気はないだけさ」
団長も詳しくは知らないみたいだね、残念。
「そんなヤベェ奴らならもっと情報が出ていてもおかしくねえだろう。何で誰も知らないんだ?」
「身喰らう蛇についての情報は最高クラスの機密とされている。遊撃士でもA級以上でなければ名を聞く事すら禁止されているはずだ」
なるほど、この中でA級以上なのはジンとカシウス
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