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テイルズオブザワールド レディアントマイソロジー3 ―そして、僕の伝説―
第二十一話
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多少の傷は見えるがリヒターさんは、再び立ち上がり、武器を手に持っていた。
決めた、と思っていたカイウスも思わず驚きの声を出した。


「ぐっ……中々効いたぞ……だが……まだまだ……っ」


「っ……くそ……っ」


リヒターさんの様子に思わずそんな声が漏れる。
正直形勢はヤバい。リヒターさんは多少ダメージはあるけど、俄然闘えそうたが…此方側は、僕とメリアは多少ながら健在、カイウスも一見大丈夫そうに見えるけど……『獣人化』で体力の消耗が見られる。エミルはエミルで体力は勿論だけど…ラタモードから解放されてるから確実に戦えそうにない。
くそっ……どうするっ!?
そう、思った時であった…。


「そこまでよ。闘気を収めて、リヒター」

「なっ……しかし……」


「大丈夫よ。そのヒト達は、敵ではないわ」







そう、女性の声が聞こえた後、何もなかった筈の場所から、一見、武道家にも見える服装の青の髪の女性が現れた。
あれは……やっぱり……


「はじめまして。私は、氷の精霊セルシウス。あなた達が知りたいことに答えるわ」

そう、『氷の精霊』セルシウスが、そこにはいたのだ。


―――――――――――――


「それじゃ……まず世界の始まり、創世の時について知りたいんですが……」


それから暫く、リヒターさんやエミル、カイウスの体力回復をして落ち着いた後、僕はセルシウスにそう言葉を出した。


「創世の時…ごめんなさい。それについては答えられないわ」


「ええっ!?そんなぁ…」


セルシウスからのまさかの返答に、後ろにいたエミルから思わずそんな声が聞こえた。


「だって、精霊にも世界の始まりの事はわからないんだもの。精霊という存在は、世界が創られた後に生まれた者。わたし達は、マナを自然界の現象に作用させる為に生まれたのよ。そして、星晶により封じられていた『あの存在』の事しか知らないわ」


「『あの存在』……?」


セルシウスの説明を聞きながら、その途中に出た単語に思わずそう聞き返してしまう。


「……わたし達、精霊にもわからないの。ただ、精霊が生まれる以前に、既にこの世界にいたものの様よ。精霊ですら届かない次元にいる、何か歪んだ力…そして、それが大きな災厄となる事を、本能的に察知しているだけなのよ」


「大きな災厄になる、歪んだ力…。それを、星晶が封じていたの?」



エミルの質問に、セルシウスは小さく頷いてみせる。


「ええ。けれど、その封印は解かれてしまったわ。星晶を人々が採り尽くした事で…。だから、世界樹は『あなた』を遣わせ……そして、『あなた』を呼び込んだのかしら?」


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