2話(響@)前半
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悔やみ代として葬式代を手渡したてきた。
え、ただで配って会社を傾けるんじゃないかと?
いやいや、それは色々あるのさ…………
え、言わなきゃダメか?
いや、簡単に言えば、ノイズ被害の多数さで、遺族に対する保証が満足に出来ない政府と交渉して、ええ、支払った額の4分の3くらいの額の企業への税金、チャラにして貰いました。
え、それでも割には合わないだろうって?
いや、存外、お悔やみを社長自ら会って渡すって馬鹿に出来ないもので。
ええ、宣伝効果で前年の8割増しぐらいですよ、売上。オッーホッホ(フリーザ風に)
とまあ、そんな感じで。
当然、遺族どさまわり終わった後に被害にあった響の家にも出向き、心ない落書きも家の破損もサービスで全て消して。
『今まで大変だったね、大丈夫だよ』と言う訳ですよ。
ええ、響くんべったりですわ。
まあ…………親父さんが逃げてたのは偽りなしに残念だけど。
え、なんで目的が響なら、最初に行かなかったのか?
いや、言いにくいけど、ライブの観客の被害者達は、ノイズという『天災』で亡くなった家族などの悲しみや怒りを(どうかと思うが)生き残りの響にぶつけているわけだ。
だから、『更に響を先に優遇すると』更に燃料投下になる。
だから、メディアも巻き込んだ遺族どさまわりで(たとえ見当違いでも)遺族の怒りを静めた後、響の家に向かうプロセスは踏まなきゃならなかった。
逆にそうすることによって『なんで響だけ…………』という気持ちを抑制できるし。
例えば響の家に向かう自分をドキュメンタリーでテレビに映し、かつ『天災で遺族を亡くした悲しみは分かりますが、それを大怪我を負った女の子にぶつけるのは違うでしょう!』と言っても反発よりも納得が上にくる。
何故なら、『その前に自分達が先に優遇されているから』
止めに『一人の大人として、か弱い女の子の家にこのような被害を与える人間を許すことは出来ない!』とメディアで映せば、完成である。
何故なら、ここまでのプロセスで響たち家族に対する印象を『被害者』に変えたのだから。
これ以降、本当の遺族だろうが野次馬根性のくそ野郎だろうが、彼女の家族に手を出せばそいつこそ『社会悪』であると、全国規模で認識させたのだから。
とまあ、ここまで説明してから言うと薄っぺらに聞こえるが、響の境遇を不遇だと感じたのは別にポーズではない。
美少女と深い仲になるのも好きだが、生来の性根で、元々『何も悪くないのに回りからいじめられる』とか好きでないのだ。
だから、響やお母さんが元気になって本当に良かったし、病んで出ていってしまっているお父さんのために、その事は記事にしないよう、裏から箝口令を敷いている。
まあ
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