第四話:圧倒的!雷を操る魔道士の桁違いなパワー!
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グリは自身が棒を握っている手に目を移せば、両手がまるで火傷したような状態であり、棒にも少し傷ついていた。
ギグリは間違いなく、本気を出している。全盛期とは行かずとも自分が持っている技術を引き出していると間違いなく首を縦に振って答えるだろう。
武術家としてのギグリは、目の前の少年の実力に舌を巻く。魔道士、否戦士としての素質が寄っているのだろうか。まだ未熟だが、それでも鍛えれば今の比ではない。そう実感してしまう。
(身体強化してもなお、これだ。本当に…先が楽しみになる。一層のこと弟子にしてしまいたいが…)
ギグリはネロとの闘いを脳内に振り返して、そして弟子にしようという考えを捨てた。
目の前の少年が至る場所は、己が昇ろうとしている場所より、また先の場所だと。
ならば己は少年を止めるわけには行かず…しかし少年に道を譲るわけにも行かない。
己でさえも、まだ求道者。強さの先へ目指す者に過ぎない。この少年には堕ちてほしいわけでもないが、己もそう安安とこの”道”を譲るわけにも行かない。
自分が握る棒にまた力を込め、そしてネロへと駆け出す。
「フゥ――!」
「ッ〜〜!!」
駆け出したギグリの瞬歩はあまりにも早く、更に力を上げたネロですら目に追いつけない。だから野生の勘で己にやってきた棒を両拳で受け止めてギグリへ上段蹴り!
カウンターしてくると悟っていたギグリは自分が握っていた棒を一時に離して上半を反らして避け、棒を受け止めたままだったネロに対し、棒を押し上げるように蹴り込む。
「――っぶねえ!!」
その一撃がくることをまた野生の勘で察知し、棒を地面に立てさせて自身の体全体をギグリの後ろへ行くように跳び、空中のまま後ろへ行く途中に棒を片手で持ってギグリに向かって投げる。
その棒を後ろに目でもついているかのように受け止めてまだ地面に着地していないネロへ再び攻撃をしかける。
(クッ…!カウンターに徹していたときよりも動きが洗練されていやがる…!いくら野生の勘で避けているからって、何度も避けられる程オレ余裕ねえぞ!?)
そのまま空中にいる自分に下から棒を突き上げてくるギグリにネロはまだ見せていなかった舞空術を使って上へ逃げる。空中なら追いかけてくることはないと思うも、まだ危機が去ってないと野生の勘が告げてくる。
『おーっと!ネロ選手!空を!空を飛んでいるゥ!ギグリ選手との攻防により地上が不利と悟ったのか、空中へと飛んでいきました!まさか飛行魔法が使えるとは驚きの展開…いえ、もうさっきから驚きっぱなしです!!』
「…なる程、空中浮遊も可能とは。多芸だと思ってはいたがそこまで手の内を持っているとなると面白みが湧いてくるものだ」
「そんな余
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